ステレオカメラで現場を3D化!コマツの後方超旋回ICT油圧ショベル
2016年8月5日

管理人のイエイリです。

3Dデータを使って設計、施工を行う国土交通省の「i-Construction」の進展とともに、建機メーカー各社から3Dデータによる自動制御機構を備えたICTブルドーザーやICTバックホーなどの発売が相次いでいます。

建機大手のコマツは、今年4月にICTブルドーザー5機種とICT油圧ショベル1機種を発売したのに続き、7月1日には新たにICT油圧ショベル「PC128USi-10」(標準バケット容量:0.45m3)を発売しました。

今回、発売された新機種は狭い道路内などでもマシン後部がコンパクトに旋回できる

 

後方超旋回タイプ

 

なのです。

都市内の道路工事や管工事、小規模な造成工事などでも、今後、ICTバックホーによる施工が増えてきそうな予感がしますね。

新発売された後方超旋回型ICTバックホー「PC128USi-10」(以下の写真、資料:コマツ)
新発売された後方超旋回型ICTバックホー「PC128USi-10」(以下の写真、資料:コマツ)

このマシンはGNSS(全地球測位システム)によって得たバケット刃先の位置情報と、3Dの設計データを照合しながら、仕上げ面を傷つけないようにブーム、アーム、バケットを自動制御するコマツの「インテリジェントマシンコントロール」技術を搭載しています。

バケットの刃先は、仕上げ面に達するとそれ以上、掘りすぎないように自動停止し、アシスト機能によって仕上げ面と平行にバケットを動かして掘削できます。

そのため、掘削の目印となる丁張りの設置や掘削中の確認などを行うマシン周辺の人員も削減できるので、効率的で安全な作業が行えます。

また、バックホーはコマツのクラウドシステム「KomConnect」に接続され、施工用の3Dデータをマシンに転送したり、進ちょく状況を見える化したりと、リアルタイムな施工管理が行えます。

ここで注目したいのは、バックホーの運転席に

 

ステレオカメラが搭載

 

されていることです。

運転席に搭載されたステレオカメラの例。コマツのPC200i型バックホーの例

運転席に搭載されたステレオカメラの例。コマツのPC200i型バックホーの例

施工中にバックホーのステレオカメラが写した映像をKomConnectに送ると、約1分後には現場の現況地形が3Dモデル化され、バックホーに送られてきます。

 

ステレオカメラによる現場の3Dモデル化手順。PC200i型バックホーの例

ステレオカメラによる現場の3Dモデル化手順。PC200i型バックホーの例

つまり、ICTバックホー以外の従来建機や作業員などが施工した部分を含めて、現場をほぼリアルタイムに3Dモデル化できるのです。最近のICT建機の機能には、驚かされますね。

ちなみに、「PC128USi-10」のお値段(公表価格)は、工場裸渡し消費税抜きで2900万円とのことです。

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