60cm幅を飛行!三菱地所らがドローンで地域冷暖房トンネルを点検実験
2018年2月7日

管理人のイエイリです。

東京・丸の内の地下には、地域冷暖房システムのトンネルが張り巡らされています。

トンネル内には蒸気や冷水を送る太い配管があり、メンテナンスのために人が通るスペースもギリギリです。

そこで三菱地所、丸の内熱供給、ブルーイノベーション、Liberawareの4社は2018年2月6日、インフラ点検業務を効率するため、このトンネル内を

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

自律飛行ドローン

 

で点検する実験を行ったのです。(4社によるPDFリリースはこちら

太い配管を収めた地域冷暖房用トンネルの中を飛行するドローン(以下の写真、資料:三菱地所、丸の内熱供給、ブルーイノベーション、Liberaware)

太い配管を収めた地域冷暖房用トンネルの中を飛行するドローン(以下の写真、資料:三菱地所、丸の内熱供給、ブルーイノベーション、Liberaware)

丸の内センタービルと三井信託ビルの間にあるトンネルで点検実験が行われた

丸の内センタービルと三井信託ビルの間にあるトンネルで点検実験が行われた

ドローンは一般的にGPS(全地球測位システム)の電波を使った位置制御術が用いられていますが、トンネルの中は当然、GPSの信号が届きません。

そこで、ドローンにGPSがない状況で自らの位置を認識しながらトンネル内を周囲の配管などを避けて自律飛行し、往復しながら内部の様子を動画撮影するという、困難なミッションに挑戦したのです。

使用したドローンはLiberaware製の幅約20cmのもので、衝突を回避するセンサーやカメラを搭載しています。

点検実験に使用したドローン。幅は約20cm

点検実験に使用したドローン。幅は約20cm

トンネル内には蒸気や冷水を送る太い配管や、これらを支える架台などが設置されているため、これらに接触することなく

 

幅わずか60cmの通路

 

に沿ってドローンを飛行させる必要がありました。

配管や架台が密集した地域冷暖房トンネル内。これらに衝突しないで往復するのは相当難しそうだ

配管や架台が密集した地域冷暖房トンネル内。これらに衝突しないで往復するのは相当難しそうだ

各社は今後、ドローンやカメラの性能向上やセンサーを増やすことで、日常点検の省力化や、ドローンと人の分担点検による点検の質向上を目指すとのことです。

トンネルや屋内は、風が弱いのでドローンの精密な飛行には向いていそうですね。さらに小さなドローンを使うと、建物の天井裏などの点検にも使えるかもしれませんね。

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