管理人のイエイリです。
賃貸住宅を計画するとき、これまでは建設予定地の敷地情報や建築条件を調査上で、建築可能な最大限の建物を設計するという流れで行われてきました。
これらの調査や設計には、土地家屋調査士や建築設計士などによる手間ひまのかかる作業が不可欠でした。
この作業を大幅に合理化するため、スターツグループのシンクタンクであるスターツ総合研究所は、「LAPLACE」というシステムを開発しました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
GIS、CAD、AIが連携
することで、賃貸住宅の建築計画と事業計画を自動化したのです。(スターツのプレスリリースはこちら)
この「LAPLACE」というシステムは、スターツが持つビッグデータに、NTT空間情報、 コンピュータシステム研究所、応用地質の各システムを、APIというソフト間の連携機能でつないだものです。これによって、現地調査や手作業による設計がなくなり、スピーディーに作業がおこなえるようになります。
例えば建設予定地の地番や境界などの情報は、現地調査に行く代わりにNTT空間情報の地図コンテンツ「ちばんMAP」から、地震時の地盤液状化リスクに関する地盤情報は応用地質の「3次元地盤情報プラットフォーム」から、それぞれ瞬時に求めます。
敷地や地盤にあった建物の計画は、コンピュータシステム研究所の土地活用事業化支援システム「ROOK2」によって全自動で行います。(「ROOK2」については、当ブログ2017年10月19日の記事参照)
そして、賃貸住宅の経営を左右するのは、コストと収入の見積もりを適切に行うことです。
これまでは賃貸経営のプロが、経験と勘によって行ってきた作業ですが、スターツグループの「ピタットハウスネットワーク」が持つ賃貸住宅の募集データや物件管理データ、建築費データから、
AIが賃料や稼働率
のほか建築コストなどを推定し、収益評価や事業計画を作成します。
なお、AIの開発では日本大学スポーツ科学部の清水千弘教授が監修を行いました。
NTT空間情報、コンピュータシステム研究所、応用地質がそれぞれ開発してきたシステムをAPIで連携することで手作業をなくし、さらにAIと連携させることで賃貸住宅経営のプロからの“経営指南”が反映された事業計画書が自動的に作れるとは、スゴいシステムですね。