外構用「RIKCAD」が海外進出!シンガポール市場に“グリーンBIM”を売り込む
2018年7月24日

管理人のイエイリです。

シンガポール観光に欠かせないのが、屋上に曲線を描くようなプールを持つホテル「マリーナ・ベイ・サンズ」と、その海側に広がる広大な公園「ガーデン・バイ・ザ・ベイ」です。

2018年7月22日、このホテルの屋上からガーデン・バイ・ザ・ベイを見下ろしてみると、なんやら白いテントのようなものがたくさん立ち並んでいました。

マリーナ・ベイ・サンズの屋上から、ガーデン・バイ・ザ・ベイを見下ろしたところ。右側にテントのようなものがたくさん立ち並んでした(以下の写真:特記以外は家入龍太)

マリーナ・ベイ・サンズの屋上から、ガーデン・バイ・ザ・ベイを見下ろしたところ。右側にテントのようなものがたくさん立ち並んでした(以下の写真:特記以外は家入龍太)

現場に行ってみると確かに、いろいろとテントが立ち並んでいます。実はこの日、庭園をテーマにした展示会イベント「シンガポール・ガーデン・フェスティバル(Singapore Garden Festival 2018:SGF)」が開催されていたのでした。

ガーデン・バイ・ザ・ベイに設置されたテント

ガーデン・バイ・ザ・ベイに設置されたテント

中に入ってみると、冷房がガンガン効いていて超快適でした。水の流れる庭園などを展示したパビリオン

中に入ってみると、冷房がガンガン効いていて超快適でした。水の流れる庭園などを展示したパビリオン

企業などのブースが立ち並んだパビリオン。こちらもクールです

企業などのブースが立ち並んだパビリオン。こちらもクールです

また、普通の展示会のように企業などのブースが並んだパビリオンもありました。その奥の方に発見したのは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

RIKCADのブース

 

だったのです。

「RIKCAD 9」と書かれたブースと対応する社員の皆さん

「RIKCAD 9」と書かれたブースと対応する社員の皆さん

外構を3Dで設計するRIKCADの画面

外構を3Dで設計するRIKCADの画面

RIKCAD」とは、ユニマットリック(本社:東京都港区)が開発・販売する外構設計用の3次元CADです。いや、その中身は、グラフィソフトの「ARCHICAD」をカスタマイズしたものなので、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)ソフトと言った方が適切かもしれません。

その特徴は、モデリングが難しい様々な樹木のBIMパーツを集めたライブラリーを持っていることです。そして、他のBIMソフトと異なるのは、樹木の成長をシミュレーションできることなのです。

樹木の成長をシミュレーションできるのが「RIKCAD」の特徴だ

樹木の成長をシミュレーションできるのが「RIKCAD」の特徴だ

同社は2018年6月、最新版の「RIKCAD 9」を発売しました。そして、今回は海外市場への進出を図るため、メニューなどを英語化した「インターナショナル版」を開発し、このイベントに乗り込んだのです。

これまでBIMによる建築設計では、建物自体は3Dで作り込む半面、周囲の樹木や庭園などは、画像処理ソフト「Photoshop」などで張り込むのが一般的でした。

その点、RIKCADはリアルな樹木を3次元で表現したり、自然石でできた石垣の3Dモデルをワンタッチで作成したりできるので、海外のBIMユーザーは驚いたようです。

ユニマットリックは、RIKCADを販売するのと並行して「E&Gアカデミー」というエクステリアの専門校も運営しています。

今回、RIKCADのインターナショナル版を発売するのに合わせて、「E6Gアカデミー」の

 

シンガポール校も開校

 

するのです。

「E&Gアカデミー」シンガポール校の教室と現地スタッフ

「E&Gアカデミー」シンガポール校の教室と現地スタッフ

シンガポールでRIKCADの販売やE&Gアカデミーの運営は、トロピック・プランナーズ&ランドスケープ社(Tropic Planners & Landscape:TP&L)が担当します。

シンガポールの記念日となる2018年8月9日には、「グリーンBIM」をキャッチフレーズとして、RIKCADインターナショナル版の発売と、E&Gアカデミーのシンガポール校の開設について、現地で記者発表を行うそうです。

TP&Lのビンセント・チアCEO(左)とユニマットリックの小松正幸代表取締役社長(右)

TP&Lのビンセント・チアCEO(左)とユニマットリックの小松正幸代表取締役社長(右)

ユニマットリックの小松正幸代表取締役と、TP&Lのビンセント・チア(Vincent Chia)CEOは2年前のSGFでたまたま出会ったのがきっかけとなり、今回の海外展開プロジェクトがスタートしたそうです。

しかし、わずか2年間でここまでこぎ着けるとは、スピーディーな展開ですね。その行動力と決断力には感心しました。

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