管理人のイエイリです。
携帯電話用のアンテナ用など、街中を見渡すと無数の鉄塔があります。その点検はこれまで、作業員が塔に上って目視点検するのが基本でした。
しかし、いちいち上っていたのでは人件費がかさむほか、墜落などの事故リスクがあるのも課題でした。
そこでセンシンロボティクス(本社:東京都渋谷区)は、ドローンを自動飛行させて鉄塔を空撮し、錆や腐食の点検結果レポートを作成する鉄塔点検パッケージ「TOWER CHECK(タワーチェック)」β版の提供を開始しましした。
錆や腐食の発見には、
ナ、ナ、ナ、ナント、
AIによる画像認識
を活用し、それを鉄塔の3Dモデル上に表示してくれるのです。
その特徴は、ドローンの飛行ルート設定作業がとても簡単なことです。鉄塔の点検業務に特化した制御システム(GCS:Ground Control System)を備えているため、画面上で飛行の中心点と鉄塔情報を入力するという2ステップだけで、3Dの自動飛行ルートを作成します。
するとドローンは鉄塔の周りを自動飛行しながら、搭載したカメラで鉄塔をくまなく撮影します。この技術は特許出願中とのことです、
そしてドローンが撮影した写真をAI(人工知能)のディープラーニングを応用した独自のエンジンで、錆や腐食の特徴を発見し、発生箇所を割り出します。その結果はクラウド上で管理して、鉄塔の3Dモデル上に自動的にプロットし、レポートを自動作成します。
このAIエンジンは、システム計画研究所(本社:東京都渋谷区)が開発しました。
また、ボルトの緩みなども、3Dモデルにひもづいた写真を見ることにより、近接目視と同等の点検が行えます。
センシンロボティクスの試算によると、このシステムを使うことで鉄塔点検のコストは従来に比べて
約57%も削減
が見込めるケースもあるとのことです。
同社ではユーザーに対してまず、自動航行設定の講習を行います。初回点検業務の際はスタッフが同行してサポートしますが、2回目以降の点検はユーザーだけで行います。
鉄塔を数多く管理する企業にとっては、点検の生産性向上に有効なソリューションとなりそうですね。