管理人のイエイリです。
公共工事を行うときに、欠かせないのが住民や関係者を対象にした説明会です。
設計段階の説明会ではこれまで、図面やパースを使って説明するのが一般的でしたが、一般の住民には理解しにくい場合もありました。
そこで国土交通省 九州地方整備局 九州技術事務所では、2020年2月20日に建築系の職員を対象にした画期的な研修を行いました。
その内容は、職員自らが、
ナ、ナ、ナ、ナント、
VRを制作する
というものなのです。(九州技術事務所の記者発表資料はこちら)
VR(バーチャルリアリティー)制作研修の流れは、職員自らが制作した建物などの3Dモデルを、VRソフト「TwinMotion」に読み込み、家具や人物、樹木などを配置してリアルな内外装イメージを作ります。
そして完成したVR作品を、ヘッドマウントディスプレーによって実寸大・立体視によって出来栄えを確認します。
講師による事前の操作説明やVR制作、そして完成後のプレゼンテーションまでを午前中だけで行うため、スピード感も要求されます。
この日の研修では、職員の皆さんはそれぞれ違った3Dモデルを使っていました。
というのも、これらの3Dモデルは、九州地方整備局内で行われた
コンペの提出作品
なので、これも職員自らがBIMソフトで作ったものだからなのです。
この日の午後は、土木系の職員を対象にしたVR制作研修も行われました。
住民説明会などでは、事業の内容をわかりやすく説明することが、合意形成をスムーズに行うために欠かせません。
この日の研修は、国交省職員自身がVR制作の流れやソフトでできることなどを理解することを目的に行われました。
こうした研修を受けた職員さんがいると、VR制作を外注するときも「できること」と「できないこと」などをよく理解してくれるので、ありがたいですね。