管理人のイエイリです。
空調設備の設計、施工では、建物の熱負荷計算から空調機器や冷媒配管の選定、さらにはデータ拾いなど手作業が多いので大変です。
そこでダイキン工業は、これらの業務をBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)ソフトと同社の製品データベースと連携させてシームレスに行うため、2018年7月にクラウド型空調設計支援アプリケーション「DK-BIM」を設備会社向けに無料提供を開始しました。
最近、あらためて同社のウェブサイトを見てビックリ。その後、DK-BIMには様々な機能が追加されていたのです。
例えば、以前からのBIMモデルを取り込んでの熱負荷計算や、空調機器の選定とBIMモデルへの自動配置、機器表の作成といった機能に加えて、
ナ、ナ、ナ、ナント、
冷媒配管径の自動選定
や、CADから距離を自動入力して騒音計算を行う機能などが追加されていたのです。
つまりDK-BIMは、BIMソフトで作成した、室名や面積、構造体などの建築モデル情報をクラウドに取り込み、データベース化されたダイキン工業の空調機器の製品仕様情報や技術情報を使って、様々な空調設計業務を自動化してくれるものなのです。
機器の選定結果などは、機器表や仕様表としてExcelファイルなど、利用が容易な形式で提供することができます。
細かい手作業が多いイメージの空調設計ですが、このクラウドによってぐっと生産性が上がりそうですね。
そして、驚くべきことにダイキン工業は2020年3月下旬に、設備BIMソフト「Rebro」のダイキン独自バージョン、
「Rebro D」を発売
することになったのです。(ダイキン工業のプレスリリースはこちら)
ポイントは、クラウド上で複数のユーザーがRebroをシェアできる「CADライセンスシェアリング機能」が付いていることです。
そのため最低限のライセンス数を購入すれば、各地にいる現場代理人などがRebroを使うことができます。もし、使用のタイミングが重なってライセンス数を越えた場合には、1ライセンスにつき1時間当たり440円(税込み)の課金がされて使うことができます。
ダイキン工業のBIM活用がこれだけ進化しているとは、知りませんでした。このほか今年は、設備BIMの世界がいろいろと活性化してきそうです。楽しみになってきましたね。