管理人のイエイリです。
中国・上海に本拠を置く盈创建筑科技(上海)有限公司 ( 以下、WINSUN )は、実物の建物を造る建設用3Dプリンター活用の草分け的企業として知られています。(詳しくは、2014年5月7日付けの当ブログ記事を参照)
その後、同社の3Dプリンター技術はどうなっているのかを確かめるため、久しぶりにWINSUNのウェブサイトをのぞいてみました。
すると、同社の3Dプリンター技術はさらに進化し、
ナ、ナ、ナ、ナント、
建築、土木、造園
をカバーする様々な部材が造れるようになっていることが明らかになったのです。
では一体、どんなものが造れるのかを、最近の事例から見てみましょう。
まずはカラフルなゴミ置き場です。中国でも最近はリサイクルに力を入れているようですが、ゴミの分別がわかりにくいという問題もあるようです。
そこで3Dプリンターでカラフルなゴミ置き場を造りました。壁をゴミの種類ごとに色分けすることで、分別しやすくしたそうです。
このほかスタイリッシュな公衆トイレも造りました。3Dプリンターで造形すると層ごとに線が出てしまいますが、建物の周りに装飾部材を付けることでナイスな外観になっています。
今年のコロナ禍対策として、同社は3Dプリンターで病室も造りました。これを広い場所に運んで配置し、隔離病棟として使ったそうです。
このほか、建築物としては地下室付きの5階建てマンションや宮殿風の建物なども建てています。壁が曲面になった建物もお手のものです。
自由な形を作れる3Dプリンターの強みを生かし、意匠性の高い部材も造っています。例えばアルゴリズミックデザインで設計された壁の部材や、曲面を生かしたベンチ付き花壇、大きなコンクリート製ロゴ部材などです。
土木関係では、マンホールや河川の護岸ブロック、擁壁などの
プレキャスト部材を造る
のに使われています。
これだけ3Dプリンターで造れるもののバリエーションが広がっているとは驚きました。
WINSUNは2020年5月24日に、上海で建設用3Dプリンターのイベントを行いました。同社の技術について詳しいことが知りたい方は、下記のYouTube動画(約14分)をご覧ください。