管理人のイエイリです。
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)で設計や施工計画を行っているときには、よく干渉などの問題が発生します。
これまでは、BIM/CIMソフトの画面から問題のある場所のスクリーンショットを取ってPowerPointやExcelなどに張り付け、雲形マークや指示・質問などを書き込んでメールで送る、といった面倒な作業が必要でした。
こうした問題箇所の指摘などをBIM/CIM内でリアルタイムに行い、2次元の資料を作ることなく、スピーディーかつ正確に解決できるツールが上陸しました。
例えば、BIM/CIMモデル内で干渉部分を発見したときは、3D空間の中にマークアップを行い、期限や担当者を設定して解決を指示することができ、作業後の報告を受けることができます。その解決過程はデータベース化されます。
2020年11月17日にコンストテック(本社:神奈川県川崎市)が発売した製品で、その名は、
ナ、ナ、ナ、ナント、
Revizto(レビツト)
というのです。(コンストテックのプレスリリースはこちら)
あの超有名BIMソフトと、よく似た感じの製品名ですが、その歴史は古く、2008年にスイスや米国に本社を置くVizerra SAが開発しました。海外ではすでに約150カ国で10万人以上が使っているとのことです。
その開発コンセプトは「建設業界の技術者が、場所に関係なくプロジェクトでコミュニケーションできる革新的なゲーミングテクノロジーとクラウドベースのソリューション」というだけあって、様々なBIM/CIMデータやデバイスと連携できます。
BIMソフトなどでも、問題箇所をマーキングしてチャットのように解決できる機能がありますが、このソフトはexe(実行ファイル形式)のビューワーを出力できるので、特定のBIMソフトを持っていない発注者なども、問題解決のワークフローに参加できるのが特徴です。
●対応するソフトやサポート形式など
【プラグイン】Revit、AutoCAD、Navisworks、ArchiCAD、SketchUP、Rhinoceros、Tekla Structures、Vectorworks、CADmep、Civil |
ビューワーの機能としては、断面を表示したり、BIMモデルと図面を重ねて表示したりできるほか、設定した視点への移動や様々な計測など、BIM/CIMソフトと同じような操作が行えます。
そして、驚くべきことに、
VR空間でオンライン会議
を開くこともできるのです。
気になるお値段ですが、10ユーザー用の「スターター」が年額8万円(税別。以下同じ)/ライセンス(4時間の導入トレーニング込み)、50ライセンス以上の「エンタープライズ」が年額5万円/ライセンス(15時間の導入トレーニング込み)などとなっています。
コンストテックの代表取締役を務める石川亮太氏は、国内外建設現場で施工管理を行った経験があり、2020年5月に同社を設立しました。
今回のサービス開始を記念して、2020年12月9日(水)の14時~15時、同社はZoomによるオンラインセミナーを開催し、石川氏自らがReviztoの導入メリットや活用例などを紹介し、参加者からの質問にも答えるそうです。セミナーの詳細や申し込みは、Reviztoのウェブサイトからどうぞ。ご興味のある方は参加してみてはいかがでしょうか。