管理人のイエイリです。
創業100年の伝統を誇る東洋製罐グループはこれまで、イノベーションへの挑戦を続けてきました。例えば「日本初の自動製罐」や「アイスクリームの紙コップ」、「世界初のレトルトパウチ」など、数々の発明を生み出してきました。
いまだにチャレンジ精神がとどまることを知らない同グループは、“缶の力”をドローン(無人機)分野に導入した世界初の新製品「SABOT for Drone」を生み出しました。
この画期的な装置はドローンに搭載するもので、
ナ、ナ、ナ、ナント、
空中から遠隔スプレー噴射
を行うものなのです。(東洋製罐グループのプレスリリースはこちら)
「SABOT for Drone」は、ドローンに塗料や殺虫剤などが入ったスプレー缶を搭載し、遠隔操作で噴射できる装置です。
これまでの農業用ドローンとは異なり、ホバリングした状態から可動式ノズルによって狙いを定め、上下左右に散布や噴射が行えます。
スプレー缶は配管やノズルごと簡単に交換することができるので、洗浄剤で構造物の汚れを落とした後、蛍光塗料の缶に取り替えてマーキングを行ったり、防錆材を噴射してサビの発生を抑えたりといった使い方ができます。
ドローンから塗料などを噴射して、本当に思ったところに当てられるのかと、疑問に思う方もおられるでしょう。そこはよく考えられたシステムになっています。
塗料などを噴射するノズルには、カメラのほかレーザー距離センサーが装備されており、噴射精度や安全性を高めています。
噴射の狙いを定める際には、レーザー距離センサーで得られた距離と、缶の内容物の粘性から“着弾予想位置”を計算することにより、
高精度なピンポイント噴射
が可能です。
そのため、現場でハチの巣が見つかったときに、殺虫剤で駆除するといった使い方も可能です。
また、コントローラーのインターフェースも、利用者目線に立った開発を行ったので、使い勝手がよく、自由自在な操作ができるようになっています。
建設業界では測量用の機器としてすっかりおなじみになったドローンですが、今後は塗装などの作業にも用途を広げることで、さらに生産性向上が実現できそうですね。