3Dプリンターでプレハブ住宅を工場生産! カリフォルニアのベンチャー企業
2021年1月19日

管理人のイエイリです。

建設業の人手不足やコロナ禍対策が課題となっている米国では、工場生産できるプレハブ住宅が注目を集めています。

カリフォルニア州オークランドで2017年8月に設立されたマイティ・ビルディングス(Mightty Buildings)は、新しいタイプのプレハブ住宅事業を展開しています。

マイティ・ビルディングスのウェブサイト(以下の写真、資料:Courtesy of Mighty Buildings)

クレーンで現場に設置されるプレハブ住宅のユニット

いったい、何が新しいのかというと、住宅部材の生産に、

ナ、ナ、ナ、ナント、

3Dプリンターを全面採用

していることなのです。

マイティ・ビルディングスの3Dプリンター。門形クレーンタイプのものを使用している

いったい、どのように作っているのかを同社がYouTubeに公開している動画(Fully Printed 350 sq ft Studio in Less than 24 hours by Mighty Buildings)から見てみましょう。

まずは床材の造形からスタート

床材は中空構造になっている。中央に紫色に見える光は、材料を硬化させるための紫外線ライト

カーブを描く壁の造形

ユニットの壁までができると鉄骨を設置する

天井部分には造形時の支えとなる天井板を張る

天井部分を同じように造形してモジュールの躯体が完成

使われている材料は同社が開発したLSM(Light Stone Material)というものを使用しており、

紫外線の照射で硬化

する性質があります。床や壁などの中空部分には断熱材が入ります。

3Dプリンターで作られた部材は、どうしても縁の部分の精度が悪くなりがちですが、ここでは部材の縁を研磨することにより、シャープな部材に仕上げているようです。

住宅のラインアップとしてはあらかじめ部屋が完成している「Mighty Mods」と、プレハブ化した壁などの部材を現場に運んで組み立てる「Mighty
Houses」があります。

大きさは、1つのユニットだけで作られた「Studio」(約32m2)や、2つのユニットで作られた「Duo I」(約63m2)から5つのユニットを組み合わせた「Cinco」(約130m2)まで、様々なタイプが用意されています。

「Mighty Mod」の最少タイプ「Studio」。約32m2

「Mighty Mods」の2個ユニットタイプ「DUO I」。ベッドルームとバスルームを1つずつ備えている。約63m3

「Mighty House」の5個ユニットタイプ「Cinco」。3つのベッドルームと2つのバスルームを備えている。約130m2

これまでのプレハブ住宅は、工場の中で様々な部材を組み立てる工程がかなりありましたが、3Dプリンターを導入することで躯体の製作工程は大幅に単純化されますね。

プレハブ住宅の世界でも、さらに生産性向上の追求が進んでいるようです。

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