管理人のイエイリです。
「buildingSMART」が2021年3月15日から26日まで開催中の「バーチャルサミット春2021」(Virtual Summit Spring 2021)の講演者の顔ぶれを見ていると、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)が建設DX(デジタル・トランスフォーメーション)へと進化しつつある状況が感じられます。
例えば、データベースや基幹システム大手のオラクル(ORACLE)の副社長、バーシン・カプラノグル(Burcin Kaplanoglu)氏は、
ナ、ナ、ナ、ナント、
オラクルが建設DX
を実現するため、米国・シカゴに建設やエンジニアリングの研究拠点「ORACLE Industries Innovation Lab.」を建設し、多数のパートナーとともに実践的な開発を行っていることを明らかにしたのです。
約4400平米の敷地は、工事現場を模しており、重機やドローン、自律走行車などが動かせるようになっています。
ここに同社のパートナー企業やユーザーが集まり、建設DXを実現するためのシステムの開発や実証実験が行えるようになっているのです。
オラクルはこれまでの企業買収で、伝統ある工程計画システム「PRIMAVERA」や、工程管理システム「Aconex」、請求支払管理システム「Textura」を傘下に収めています。
これらのシステムと、設計・施工・維持管理の
現場を連動
させることを目指しています。
カプラのグル氏は講演の中で、FAROの3Dレーザースキャナーを四足歩行ロボット「SPOT」に搭載して現場をスキャンしてそのデータを進捗(しんちょく)管理や安全管理に生かしたり、稼働中のビルの温度やエネルギーなどのデータを収集して最適に管理したり、建設資材の製造から輸送、現場での設置までを追跡したりするシステムの開発について紹介しました。
これまではBIMと言えば、建設業界の中だけで使われるシステムでしたが、建設DXによってロボットやAI(人工知能)、他産業とのデータ連携が求められるようになってきたことで、CDE(共通データ基盤)プラットフォームとしての色彩も帯びてきました。
データベース界の巨人、オラクルがBIMや測量データとかかわるようになってきたのは、いよいよ建設DXが本格化してきた証しなのかもしれませんね。