管理人のイエイリです。
1978年に登場し、一世を風靡(ふうび)した「スペースインベーダー」は攻撃的なゲームでしたが、それに続いて1980年に出た「パックマン」は、黄色の口形キャラクターが通路をくまなく回りながら路上の点(クッキー)を食べていくというかわいらしさで、世界的に大ヒットしました。
そんな懐かしいゲームが今度、思わぬところに導入されることになりました。
その分野とは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
道路の維持管理業務
なのです。(アイシンのプレスリリースはこちら)
道路維持管理支援サービスを展開するアイシン精機とアイシン・エィ・ダブリュ(2021年4月に「アイシン」として経営統合)が、「パックマン」ビジネスを展開するバンダイナムコエンターテインメントがコラボしたものです。
アイシンの道路維持管理支援サービス「みちログ」は、ゴミ収集車やバスなどの一般車両にカメラやセンサーを取り付け、走行中に収集したデータを分析して道路の異常を検知し、情報提供や補修計画、対策などをスムーズに行えるようにしたものです。
このシステムでは、アイシンのカーナビゲーションシステムの技術によって、地図画面上の道路が管理対象か否か、既に走行した道路かどうかを色分けして表示できるようになっています。
つまり、「クルマが通ると道路の色が変わる」というイメージが、「パックマンが通るとクッキーが消える」というイメージにそっくりということで、今回のコラボが実現したわけですね。
一般車両を使った道路管理では、管理対象の道路をくまなく走行してデータを集めることが重要ですが、単に「未通過部分を消していく」という作業は単調になりがちです。
同じ作業でも、パックマンを導入することで、「残っているクッキーを食べていく」というようにすると、
作業がゲーム化
され、面白さが倍増するのではないでしょうか。
パックマンには通行のじゃまをする「モンスター」や、元気を与える「パワーエサ」なども登場します。
これらを「道路の欠陥」や、情報収集の「ポイント」などに活用すると、道路管理に多くの人が楽しみながら参加できるようになりそうです。
こうしたアイデアは、写真とクラウドを使った工事現場のテレワーク化推進にも役立ちそうです。
例えば、ヘルメットに360°カメラを取り付けて現場の写真や映像を1日1回、くまなく撮影する場合、チェックリストに従って撮っていくのは単調な感じがします。
そこで、現場内のルート上に「クッキー」や「パワーエサ」を配置しておくことでみんなが競って通るようになり、撮り残しをなくすことに効果が期待できるのではないでしょうか。
楽しみながら生産性向上を実現できる「ゲームの力」をもっと活用していきたいですね。アイシンの目の付けどころには、大いに感心させられました。