管理人のイエイリです。
国土交通省が無料公開した3D都市モデル「project PLATEAU」は、オープンデータとして自由に活用できるのが魅力です。
しかしもとデータはあまりにも巨大なため、区画ごとにダウンロードして閲覧したり、加工したりするのに手間ひまがかかります。
そこでキャドセンター(本社:東京都港区)は、この巨大な3D都市モデルを
ナ、ナ、ナ、ナント、
WEBブラウザー
でサクサクと、自由自在に見られるようにするビューワーの提供を開始したのです。(キャドセンターのプレスリリースはこちら)
キャドセンターは以前から、インクリメントP(本社:東京都文京区)、パスコ(本社:東京都目黒区)とともに「MAPCUBE」という3D都市データを保有しており、このモデルをウェブ上で見られるようにするソリューション「Virtual Smart City」を販売してきました。
今回、このベースとなる3D都市データとして、PLATEAUが提供する都市データを実装し、様々なカスタマイズが行えるようにしたものです。
都市モデルとしては、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)や点群データなども取り込めるので、建築設計や都市開発、映画やゲームなどのエンターテインメント分野でも幅広く活用できます。
代表的な活用例としては、景観シミュレーションや防災シミュレーション、都市全体で日照シミュレーションなどがあります。
面白い活用例としては、飛行機の飛行経路を入力して、
飛行シミュレーション
も行えます。
先日、東京五輪の開会式前に航空自衛隊の「ブルーインパルス」が展示飛行を行いましたが、どこでスモークを出すとインスタ映えするかといった検討にも使えそうですね。
地震や水害などの災害発生時の情報提供として、SNSはすっかり定着した感があります。そこでこのシステムではシミュレーションを行った際の動画をキャプチャーして、SNSに投稿するためのビジュアルコンテンツとしても利用できる機能が付いています。
巨大な3D都市モデルを扱うには、高性能なワークステーションが必要ですが、このようにクラウド化してWEBブラウザーで簡単に見られるようになると、ユーザーが急速に拡大しそうですね。
先日、熱海で発生した土石流災害でも、災害前後の3DモデルがSNS上で公開され、多くの人がわかりやすさを体験しました。今後の災害では、3Dモデルを活用した災害の予測や避難の呼びかけなどが、さらに増えることが予想されます。