橋梁の調査結果をVR化! 360°カメラの写真、図面で“3Dストリートビュー”に
2021年10月21日

管理人のイエイリです。

橋梁などの定期点検や補修工事などに先立って行う現地踏査の報告書は、現場の状況や点検方法を文章で説明し、主要な部分の写真や図面を張り付けるといった体裁が一般的です。

しかし、断片的な写真を見ても、現場全体のイメージが捉えにくいため、工事などを行うのにはしごで済むのか、それとも点検車がいるのか、さらにロープアクセスが必要なのかといった判断がしにくい場合もあります。

そこで橋梁の点検業務などを展開するFOF(本社:宮崎市)は、

ナ、ナ、ナ、ナント、

点検結果をVR化

したのです。(FOFのプレスリリースはこちら

VR化された橋梁点検結果。画像をクリックすると踏査VRデモサイトに飛びます(以下の資料:FOF)

VRの作成にしようしたシステムは、スペースリー(本社:東京都渋谷区)が開発した360°VRコンテンツの活用ソフト「スペースリー」です。

360°パノラマカメラで撮影した写真をクラウドにアップするだけで、カンタンにウェブブラウザーで再生できるパノラマVRコンテンツを制作や活用が行えるもので、不動産や商業施設などで多く利用されています。

FOFでは360°カメラにポールに取り付けて橋桁の側面を撮影した写真や、桁下から撮影した写真をスペースリーでVR化し、橋面や側面、桁下などを自由自在に移動できる“3Dストリートビュー”を可能にしました。

橋面の画面。境軸方向の移動のほか、桁の側面や桁下への矢印が表示されており、3Dで移動できる

桁の側面に移動したところ

写真を拡大すると、構造物の表面状況などを詳細に把握できる

桁下に降りたところでの360°写真

また、VR上には橋梁台帳や写真、地図などもリンクし、必要なときに参照できるようになっています。

橋の図面を拡大表示したところ

このほか、カメラのレンズ高さなどをもとに、スペースリーの「AIサイズ推定機能」を使って

簡易的な距離計測

を行ったり、遠隔操作機能で発注者と画面を共有しながらオンラインで打ち合わせを行ったりすることもできます。

「A1サイズ推定機能」によって、路面の幅を簡易計測したところ

360°写真のよいところは、現場周辺を漏れなく記録できることです。それをVRとしてまとめれば、橋梁の全体像が理解しやすくなり、定期点検や補修工事の際にどんなものを持っていけばいいのかも判断しやすくなりますね。

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