管理人のイエイリです。
東急建設の子会社、東急リニューアル(本社:東京都渋谷区)では、施設管理に関する図面や設備機器台帳、点検記録などの膨大な情報をクラウドシステムで共有、一元管理できるファシリティーマネジメントソフト「FMoTクラウド」を提供しています。
Excelのような使い勝手で操作が覚えやすく、設備機器台帳や工事台帳、スケジュール管理を、図面の各部分とリンクできるので、何がどこにあるのか?どこで何が起きたのか?といった情報が一目瞭然でわかります。
ただ、設備機器台帳の作成にはこれまで手作業で行っていたため、煩雑で手間のかかる作業が必要でした。
そこで東急建設と設備設計事務所のさくらドラフトワークス(本社:東京都新宿区)は、施工時に作成したBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)モデルとFMoTクラウドを連動させて、
ナ、ナ、ナ、ナント、
設備機器台帳を効率的に
作成できるシステムを開発したのです。(東急建設のプレスリリースはこちら)
このシステムは、施工BIMモデルから、設備の3D形状や属性情報を抽出し、FMoTクラウド用の設備機器台帳を作成するものです。
さらにNYKシステムズ(本社:東京都中央区)が開発した無償のBIMモデルビューワー「RebroViewer」を併用することにより、設備機器台帳と設備の3Dモデルを双方向にリンクし、確認したい設備機器を3Dモデル上で見られるようしました。
その結果、現地調査でも把握しきれない
隠れた部分も3Dモデルで
確認できるようになったのです。
改修計画の検討や現地調査時間を削減できるという効果も生み出しました。
さくらドラフトワークスは、BIM界では知る人ぞ知る、少数精鋭の設備設計事務所です。代表取締役の臼田英司氏が、「BIMで設備設計を変えていこう」と、2013年に操業しました。(詳しくは、200年10月13日付けの「サクセスストーリー」をご参照ください)
BIMを建物の維持管理に活用する取り組みは、10年以上前から各社で検討されてきましたが、現場での作業が難しいなどの理由で、実用化までこぎ着けた例はあまりありませんでした。
これからは維持管理の分野でも、BIMの3D情報を生かした業務が本格的に行われるようになりそうですね。