管理人のイエイリです。
ビーイング(本社:三重県津市)と言えば、土木工事用の積算・原価管理システム「Gaia」や、工程管理システム「BeingProject-CCPM」などの開発・販売で知られる、積算・工程分野の老舗ソフトベンダーとして知られています。
これらの伝統的ソリューションは、i-Constructionの時代に、新たな展開を見せ始めました。
このほど、ビーイングは奥村組やパスコと共に、構造物の3Dモデルに工程情報と積算情報を組み合わせて、
ナ、ナ、ナ、ナント、
5次元施工シミュレーション
システムを開発したのです。(奥村組のプレスリリースはこちら)
このシステムは、パスコの3次元データ統合ソフト「PADMS」に、ビーイングの「Gaia」と「BeingProject-CCPM」を連携させたものです。
これまで別々に管理されてきたBIM/CIMモデル、コスト情報、工程情報を、構造物の3Dオブジェクトの「ID」で関連づけ、時間軸で連動させることができます。工程情報を修正すると、工程管理ソフトのそのデータをフィードバックします。
また、施工計画のシミュレーション機能も備えており、型枠工や鉄筋工、コンクリート工などを工種ごとに色分けし、工程の進ちょくを可視化できます。
こうして施工計画の変更に対して、コストや工程がどう変わるかなどをスピーディーに検討することができるのです。
このほか、工事全体の当初計画と実績の進ちょく率を、工事費ベースの
Sカーブを自動作成
したり、Excel書式で出来高帳票を出力したりすることもできます。
BIM/CIMの分野でよく使われる「4D」「5D」と言うと、新しい手法のように思えてしまいますが、ビーイングの伝統的ソリューションと連携することで、おなじみの「Sカーブ」や「原価管理」がBIM/CIMの中にしっくり収まった感があります。
Sカーブの上下に「管理限界線」を入れると、バナナ曲線としてさらに使いやすくなりそうですね。
3社は2023年度からのBIM/CIMの原則適用を見据えて、実工事での適用や機能の改良を進め、生産性向上に役立つシステムとして展開していく予定です。