管理人のイエイリです。
工事の進捗(ちょく)管理などの現場業務をテレワーク化し、“移動のムダ”を削減する手段として、現場を360度写真やBIM/CIMモデルなどでデジタルツイン(デジタルの双子)化する取り組みが進んでいます。
この発想で、さらにスケールの大きなデジタルツイン化の取り組みがこのほど、プラント建設大手の日揮ホールディングスから発表されました。
同社系列で海外事業を担う日揮グローバルと、NTTドコモは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
海外プラント建設現場
のデジタルツインを使ったプラント建設管理プラットフォームを共同開発することになったのです。
両社は2022年4月14日に、業務提携契約を締結しました。(日揮ホールディングスのプレスリリースはこちら)
この契約で両社は、ドローンや映像、AIなどのデジタル技術を活用し、日本国内にいながら海外の建設工事現場の進捗状況を正確、かつスピーディーに可視化、管理できるプラットフォームの共同開発に着手します。
ベースとなるのは、米国Reconstruct社が開発したビジュアル施工管理システム「Visual Command Center」です。
このシステム上で、ドローンや360度カメラなどで撮影した建設現場の画像データと、BIM/CIMモデルを組み合わせ、工程スケジュールのデータと連動させることで進捗を管理します。
そして、2022年中に東南アジアや中東における建設工事現場での実証、およびシステムの導入を行います。
このシステムが実現すると、日本にいながら海外プロジェクトの
施工管理をテレワーク化
できそうですね。
ちなみにReconstruct社は、イリノイ大学アーバナシャンペーン校の土木環境学科、コンピュータサイエンス科のマニ・ゴルパーハー(Mani
Golparvar)准教授らが2016年に立ち上げたベンチャー企業です。
海外現場のデジタルツイン化は、コロナ禍で難しくなった海外出張や海外赴任を減らす効果が期待できそうです。
また、これまでの施工管理は現場ごとの担当者が行ってきましたが。1つの部署で複数現場の施工管理をまとめて担当するという、新しい生産性向上策も実現できるかもしれませんね。