東京都のデジタルツインが充実! 地下駅や埋設管、ICT工事の点群を追加しダウンロードも
2022年4月8日

管理人のイエイリです。

大都市のデジタルツインといえば、国土交通省の「PLATEAU(プラトー)」が有名ですが、東京都も独自の「デジタルツイン実現プロジェクト」の整備を進めています。

そのプロトタイプ的なモデルについては、2021年1月29日付けの当ブログ記事でご紹介しましたが、その後もコンテンツも着々追加されてきました。

その成果は、ウェブブラウザーさえあれば「東京都デジタルツイン3Dビューア(β版)」で誰でも、手軽に見ることができます。

「東京都デジタルツイン3Dビューア(β版)」の画面。まずは左側のメニューにある「データを地図上で見る」のボタンをクリックする(以下の資料:東京都)

「東京都デジタルツイン3Dビューア(β版)」の画面。まずは左側のメニューにある「データを地図上で見る」のボタンをクリックする(以下の資料:東京都)

すると、様々なコンテンツのメニューが登場するのが右側の「+」印をクリックすると、左側のメニューにそのコンテンツが追加され、「データ視点移動」」をクリックするとそのコンテンツの場所に視点が移動する

すると、様々なコンテンツのメニューが登場するのが右側の「+」印をクリックすると、左側のメニューにそのコンテンツが追加され、「データ視点移動」」をクリックするとそのコンテンツの場所に視点が移動する

まず、驚いたのは、2021年度の実証事業の一つとして、2022年3月24日に

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

地下埋設物の3Dモデル

 

が追加されたことなのです。

東京都のデジタルツインに追加された地下埋設物の3Dモデル

東京都のデジタルツインに追加された地下埋設物の3Dモデル

各団体から提供された情報をそのままモデル化したため、一部、埋設物同士が干渉している部分もありますが、こうしたデータが整備されることで、AR(拡張現実)やMR(複合現実)を使って、地上から地下を”透視”して施工計画を立てたりするのに役立ちそうです。

また同1月26日には西新宿三井ビル周辺の点群データが追加されたほか、2021年12月21日には都営地下鉄大江戸線・都庁前駅などの点群も追加されました。

西新宿三井ビル周辺の点群データ

西新宿三井ビル周辺の点群データ

地下3階まである都庁前駅の点群データ

地下3階まである都庁前駅の点群データ

このほか、建設関係者にとって見逃せないのが、2021年8月31日に追加された「ICT活用工事3D点群データ」です。道路改修工事や護岸整備、河川のしゅんせつ工事などで取られた点群データが見られます。

道路改修工事(29南東-唐木田)の点群データ

道路改修工事(29南東-唐木田)の点群データ

新中川低水護岸整備工事(その58-3)の点群データ。複数箇所で計測した点群が一つにまとめられている

新中川低水護岸整備工事(その58-3)の点群データ。複数箇所で計測した点群が一つにまとめられている

隅田川しゅんせつ工事の点群データは、

 

河床の出来形管理

 

を行った際のものと思われ、水中部分の点群が見られる点で貴重です。

隅田川しゅんせつ工事(2-3)(隅田川大橋工区)の点群データ

隅田川しゅんせつ工事(2-3)(隅田川大橋工区)の点群データ

水中から見た河床部分の点群データ

水中から見た河床部分の点群データ

これらの点群データは、「LAS形式」でダウンロードすることもできます。点群のサイズは数MB~数十MB程度が多いようですので、気軽にダウンロードしてみてはいかがでしょうか。

ICT活用工事の点群ダウンロードコーナー

ICT活用工事の点群ダウンロードコーナー

東京都は少子高齢化や人流・物流の変化、気候変動、首都圏直下型地震など多岐にわたる課題をデジタル技術で解決するため、2030年の実現を目指して、デジタルツインの整備を行っています。

今回、ご紹介したものは、その始まりにすぎません。今後の進化にも、ますます期待したいですね。

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