管理人のイエイリです。
大都市のデジタルツインといえば、国土交通省の「PLATEAU」が有名ですが、東京都も独自の「デジタルツイン実現プロジェクト」の整備を進めています。
そのプロトタイプ的なモデルについては、2021年1月29日付けの当ブログ記事でご紹介しましたが、その後もコンテンツも着々追加されてきました。
その成果は、ウェブブラウザーさえあれば「東京都デジタルツイン3Dビューア(β版)」で誰でも、手軽に見ることができます。
まず、驚いたのは、2021年度の実証事業の一つとして、2022年3月24日に
ナ、ナ、ナ、ナント、
地下埋設物の3Dモデル
が追加されたことなのです。
各団体から提供された情報をそのままモデル化したため、一部、埋設物同士が干渉している部分もありますが、こうしたデータが整備されることで、AR(拡張現実)やMR(複合現実)を使って、地上から地下を”透視”して施工計画を立てたりするのに役立ちそうです。
また同1月26日には西新宿三井ビル周辺の点群データが追加されたほか、2021年12月21日には都営地下鉄大江戸線・都庁前駅などの点群も追加されました。
このほか、建設関係者にとって見逃せないのが、2021年8月31日に追加された「ICT活用工事3D点群データ」です。道路改修工事や護岸整備、河川のしゅんせつ工事などで取られた点群データが見られます。
隅田川しゅんせつ工事の点群データは、
河床の出来形管理
を行った際のものと思われ、水中部分の点群が見られる点で貴重です。
これらの点群データは、「LAS形式」でダウンロードすることもできます。点群のサイズは数MB~数十MB程度が多いようですので、気軽にダウンロードしてみてはいかがでしょうか。
東京都は少子高齢化や人流・物流の変化、気候変動、首都圏直下型地震など多岐にわたる課題をデジタル技術で解決するため、2030年の実現を目指して、デジタルツインの整備を行っています。
今回、ご紹介したものは、その始まりにすぎません。今後の進化にも、ますます期待したいですね。