バーチャル静岡が“完結”! 富士山や県中・西部などの点群データ公開で人口カバー率100%に
2022年4月7日

管理人のイエイリです。

自治体が大規模な点群データを整備し、一般公開する先駆けとなった静岡県の「VIRTUAL SHIZUOKA」は、2021年に熱海市内で発生した土石流災害現場の3D化や土量算出などで活用され、現場の救助活動や復旧に多大な貢献をしたことで注目を集めました。(詳しくは、2021年7月7日付けの当ブログ記事を参照

土石流発生前の現場。VIRTUAL SHIZUOKAの点群データが公開されていたことで、事故後の現場解析がスピーディーに行われた(資料:SYMMETRY Digital Twin Cloud )

土石流発生前の現場。VIRTUAL SHIZUOKAの点群データが公開されていたことで、事故後の現場解析がスピーディーに行われた(資料:SYMMETRY Digital Twin Cloud )

VIRTUAL SHIZUOKAの点群データは、3回に分けて整備されてきました。そのデータはG空間情報センターのウェブサイトでまず、2020年4月30日に「静岡県 富士山南東部・伊豆東部」での公開が静岡県から発表されました。(詳しくは、2020年5月7日付の当ブログを参照

そしてこのほど、2022年3月11日に「静岡県 富士山および静岡東部」が公開され、同3月27日に最後の部分となる「静岡県中・西部」の点群データが公開されました。

「静岡県 富士山および静岡東部」のカバー範囲(特記以外の資料:G空間情報センターのデータより)

「静岡県 富士山および静岡東部」のカバー範囲(特記以外の資料:G空間情報センターのデータより)

「静岡県中・西部」のカバー範囲

「静岡県中・西部」のカバー範囲

これによって、VIRTUAL SHIZUOKAは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

人口カバー率100%

を達成したのです。

点群データは細かいメッシュに分けてダウンロードできますが、1つのデータは約500MB前後あります。

なかでも富士山は“目玉コンテンツ”と言っても過言ではありません。上空から取得したデータ(16点以上/m2)に加え、バックパック型LiDARで静岡県側の登山道(富士宮口、御殿場口、須走口)を取得しているため、おそらく今までで一番高密度・高精細な富士山のデータとのことです。

その精細さは、仮想空間に原寸(縮尺1:1)の富士山をデジタルツインとして再現できるレベルとのこと。富士山の登山に先立って、バーチャル登山を行い、足元を確認しておくのにも使えそうですね。

富士山の点群データ(資料:静岡県)

富士山の点群データ(資料:静岡県)

イエイリも、点群データをいくつかダウンロードし、フリーソフトの点群ブラウザー「3D Point Studio」を使って見てみました。

まずは大井川にある日本初の中重力式コンクリートダム、「井川ダム」です。点群データは堤体の真ん中で2つに分かれていましたので「08md9316.las」(471MB)と「08md9326.las」(495MB)をダウンロードしました。

これらのデータを、3D Point Studioに読み込んでカラー表示したのが下の画像です。

2つの点群データを合わせて表示した井川ダムの堤体

2つの点群データを合わせて表示した井川ダムの堤体

減勢工部分を拡大

してみましたが、かなりの高解像度であることがうかがえました。

堤体下流部の減勢工部分を拡大したところ

堤体下流部の減勢工部分を拡大したところ

もう1つは、国道474号の「大千瀬川橋」です。これはMMS(モービル・マッピング・システム)で計測された点群データですが、橋梁上面とトンネル内部がつながっています。

MMSで計測された大千瀬川橋の点群データ。橋梁上部とトンネルがつながっている

MMSで計測された大千瀬川橋の点群データ。橋梁上部とトンネルがつながっている

今回、点群データを1~2メッシュ分だけダウンロードして、表示させることをやってみましたが、メモリー16GBにBIM用のグラフィックボードが付いた程度のワークステーションだと、何度もブラウザーが固まったり、エクスプローラーが“激遅”になったりして、全く非力であることを実感しました。

やはり点群を幅広い人々に使ってもらうためには、点群の閲覧や利用を強力なクラウドシステム上で行えるようにすることなども、重要なのではと思った次第です。

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