“バーチャル高速道路”とAIで異常発見! 関西大が産学連携のインフラ研究会を設立
2022年6月6日

管理人のイエイリです。

高速道路の施設は、路面や舗装、切り土・盛り土などの土構造物はもちろん、橋梁やトンネル、照明灯やガードレールなど、様々なもので構成されています。

そこで関西大学は、道路施設の維持管理の高度化を目的に、産学連携の研究チーム「インフラマネジメント研究会」(研究代表者:関西大学環境都市工学部 楠見晴重教授)を設立しました。

インフラマネジメント研究会のメンバー構成(以下の資料:関西大学)

インフラマネジメント研究会のメンバー構成(以下の資料:関西大学)

この研究会で目指す手法は、UAV(ドローン)や航空レーザー測量、MMS(モービルマッピングシステム)、地上型3Dレーザースキャナーなど、様々な3D計測機器を駆使して、

ナ、ナ、ナ、ナント、

“バーチャル高速道路”

を構築することを目指しているのです。(関西大学のプレスリリースはこちら

様々な3D計測機器で“バーチャル高速道路”を構築するイメージ

様々な3D計測機器で“バーチャル高速道路”を構築するイメージ

そのうえで、AI(人工知能)を使って損傷などの異常箇所を発見したり、道路台帳を更新したりと、様々な維持管理を効率的に行えるようにします。

損傷の発見・診断

損傷の発見・診断

道路台帳の更新

道路台帳の更新

道路付帯施設の点検・調査や台帳の作成

道路付帯施設の点検・調査や台帳の作成

リニューアル工事などの合意形成

リニューアル工事などの合意形成

被災状況の把握

被災状況の把握

事業計画は2022~23年度は点検・診断、24~26年度は診断・修繕、27~28年度は修繕・施工と少しずつ、オーバーラップしながら取り組みを進めていく予定です。

これまでの維持管理では、これらの施設を担当する各部署が、近接目視点検によって異常箇所の発見などを行ってきました。

しかし、これからは老朽化する施設が年々、急激に増えていくため、限られた人的リソースによって、いかに事故を未然に防ぎ、大規模災害に対応していくかが大きな課題になっています。

そのため、道路を丸ごと

デジタルツイン化

し、ICT(情報通信技術)で対応する戦略は、1つの解決策と言えるでしょう。

研究会のメンバーである日本インシークは、MMSを使って奈良県香芝市内の道路を丸ごとデジタルツイン化(2021年5月10日付けの当ブログ参照)したほか、街なかのブロック塀を丸ごと危険度診断(2022年3月7日付けの当ブログ参照)するプロジェクトにも参加しています。

今回の研究会は、こうした実績をもとにさらに大規模な“維持管理DX”を目指す取り組みと言えるでしょう。

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