管理人のイエイリです。
現実の現場風景の上に、建物や建設機械などの3Dモデルを実寸大で重ね、立体的に見られるMR(複合現実)デバイス。その代表的なものにマイクロソフトの「HoloLens 2」や、それを専用ヘルメットと一体化したニコン・トリンブルの「Trimble XR10」があります。
ただ、屋外の現場でHoloLens 2などを使うのには課題もありました。それはHoloLens 2のスクリーンに表示される3Dモデルなどの光量が屋外の光に比べて弱いため、見えにくくなってしまうことです。
この問題を解決する画期的な新製品、「Trimble HoloTint」が、2022年7月12日に発売されました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
MRデバイス用のサングラス
なのです。(ニコン・トリンブルのプレスリリースはこちら)
このサングラスをかけることで、外部からの明るい光が弱められる一方、HoloLens 2のスクリーンに表示される3Dモデルの明るさはそのままになるため、屋外の現場でも3Dモデルをくっきりと見ることができ、MRの活用場所が広がります。
このサングラスはHoloLens 2とXR10の両方に使うことができます。
同種のサングラスは既にインフォマティクス(本社:神奈川県川崎市)が製品化していますが、HoloTintのすごいところは、
調光機能を備えている
ことです。
つまり、外部の明るさに応じて、サングラスの色が濃くなったり薄くなったりするのです。
周囲の紫外線量に応じて、レンズを暗くする特殊なコーティングが施されており、暗い場所では可視光透過率(VLT)が45.2%ですが、明るい場所では最大11.0%まで自動調整されます。
その切り替え時間は暗→明では約30秒、明→暗では約90秒と速く、現場を移動する時間に対応していると言えそうです。
気になるお値段ですが、4万9800円(税別)です。これから真夏のシーズンを迎えますが、現場でHoloLens 2やXR10を使っている方は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。