管理人のイエイリです。
オフィスや集合住宅、病院などの出入り口や防火区画に設置されるスチールドアは、開き方や金具の組み合わせによって膨大な種類があります。
最近、都内を中心に行われている再開発計画では、商業施設やオフィスに集合住宅を加えた複合開発が多いので、スチールドアの需要も増えています。
一方、スチールドアを製作する工場では、熟練工が承認製作図から「バラ図拾い」という作業を行ってからドアを製作していますが、バラ図拾いが納期の3分の2を占める場合もあります。
そのため、工場の減少や熟練工の不足などにより、スチールドアの生産が需要に追いつかないことが心配されています。
そこで東亜建設工業は、野原ホールディングス、野原産業エンジニアリングとともに、
ナ、ナ、ナ、ナント、
BIMでサプライチェーン
を構築し、建設会社とスチールドア工場をBIMデータでつなぐ仕組みを構築し、効果を検証することになったのです。(東亜建設工業のプレスリリースはこちら)
このプロジェクトは2022年7月~2023年3月に実施する、国土交通省の「令和4年度 BIMを活用した建築生産・維持管理プロセス円滑化モデル事業」で「パートナー事業者型」として採択されたものです。
東亜建設は、野原ホールディングスが提供するスチールドアのBIMオブジェクトと、BIMプラットフォーム「BuildApp」の「5D自動積算見積もり」。「建具施工図自動化」、「建具BIM生産連動」の各サービスを使ってBIMモデルを作ります。
そのBIMモデルに含まれるドアオブジェクトを、メーカー用のオブジェクトに変換し製作図を作成するとともに、スチールドア工場の
CAD/CAMと連携
します。
BIMデータによるサプライチェーンが実現することにより、建築士はスチールドアの意匠、性能、価格を考慮しながら仕様を決定でき、施工者や専門工事会社、メーカー、工場は作業の自動化によって生産性が上がることが期待されます。
BIMデータをスムーズに流そうという過程で工場側の苦労を知り、自動化による問題解決を進めていくと、お互いが「Win-Win」になれそうですね。