杉孝と積木製作が足場作業をメタバース化! VRゴーグルで遠隔地間の“声かけ共同作業”を実現
2023年8月31日

管理人のイエイリです。

足場の組み立て・解体作業では、足場部材を作業員間で上下に受け渡したり、複数の作業員で取り付けたりするとき、次の人が部材をしっかりとつかんでいないのに、前の人が手を離したりすると、部材の落下など重大災害が起こってしまいます。

こうした足場作業の安全教育は、現場や現場を再現した施設に集まり、少人数で行うのが一般的でしたが、実際の部材を使って教育場所準備するのは大変でした。

この不便を解消しようと、杉孝(本社:神奈川県横浜市)と積木製作(本社:東京都墨田区)は、建設業界では初めて、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

足場作業現場をVR化

 

した「メタバース足場組立教育-くさび足場組立・解体作業-」という教育サービスを共同開発したのです。(杉孝のプレスリリースはこちら

VRゴーグルを着用した安全教育の受講者たちの視界には、足場の組立現場が広がっている(以下の写真、資料:杉孝)

VRゴーグルを着用した安全教育の受講者たちの視界には、足場の組立現場が広がっている(以下の写真、資料:杉孝)

受講者の視界には、足場の組立現場が広がっている

受講者の視界には、足場の組立現場が広がっている

講師と受講者が足場部材の受け渡しタイミングなどを実際の現場にいるような感覚で学べる

講師と受講者が足場部材の受け渡しタイミングなどを実際の現場にいるような感覚で学べる

受講者はVR(バーチャルリアリティー)ゴーグルを着けると、足場の組立現場の世界に飛び込んだ感覚になります。

目の前に講師が現れ、部材を「この手すり部材をしっかりつかんでくださいね」と渡してくれます。その声も耳元のスピーカーから聞こえてきます。

受講者は両手に持ったコントローラーを使って、その部材を手でつかんだり、持ち替えて向きを変えたりと、まるで現場に建っているような感覚で「声かけ」や「次工程の確認」などコミュニケーションをとりながらの訓練が行えます。

そのとき、部材をつかんだり、放したりするタイミングを間違えると、部材は地上に落下してしまうので、緊張感もハンパではありません。

VRゴーグルは、2023年秋に発売される最新の「MetaQuest3」を使用します。パソコンと無線接続できるので、邪魔なケーブルなしで使えるのもいいですね。

講師から渡された部材に自分の手が届くと色が変わる(左)。しっかりつかむと色が消える(右)

講師から渡された部材に自分の手が届くと色が変わる(左)。しっかりつかむと色が消える(右)

開発中に使用したVRゴーグル「MetaQuest2」。実際のサービス開始時にはも最新の「MetaQuest3」を使用する予定

開発中に使用したVRゴーグル「MetaQuest2」。実際のサービス開始時にはも最新の「MetaQuest3」を使用する予定

これで、足場の安全教育はかなり手軽に行えるようになりましたが、さらにすごいのは、サービス名に「メタバース」と冠しているように、遠隔地にいる受講生が、この安全教育に

 

リモート参加

 

することもできるのです。

講師がいる場所(左)から離れた場所にいる人(右)も、同じVR空間内での共同作業に参加できる

講師がいる場所(左)から離れた場所にいる人(右)も、同じVR空間内での共同作業に参加できる

安全教育をメタバース化することのメリット

安全教育をメタバース化することのメリット

そうなると、東京にいる講師が北海道や九州などの受講生を集めて足場の組立・解体を教えることもでき、受講者もVRゴーグルがあればどこからでも参加できるので「移動のムダ」もなくなります。

杉孝では2024年からこのシステムを使った教育サービスを開始し、同時に積木製作はコンテンツの販売を開始します。建設業の残業規制が強化される「2024年問題」の解決にも、大きく寄与しそうですね。

このシステムは、2023年8月30日から9月1日の間、インテックス大阪で開催中の「JAPAN BUILD」内「建設DX展」で、杉孝のブース(6号館C 小間番号:14-1)に展示されており、VRゴーグルを着けて体験できます。ご興味のある方は、お出掛けください。

インテックス大阪で開催の「建設DX展」に出展中の杉孝ブースで体験できる

インテックス大阪で開催の「建設DX展」に出展中の杉孝ブースで体験できる

また、建設ITワールドのブース(6号館C 小間番号 16-31)でも、ドーム型スクリーンとVRによる“オモシロ展示”(2023年8月30日の記事参照)を行っていますので、あわせてどうぞ!

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