iPadのLiDARで現場をBIM化、見積もりまで30分! スターツがリフォーム特化クラウド「Re:BIM」をリリース
2023年10月31日

管理人のイエイリです。

iPhoneやiPadの上位機種に搭載されたLiDARという3Dスキャナー機能を使って、現場を点群データ化するアプリは数々ありますが、その後のBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)モデルや図面の作成には、手間ひまがかかります。

そこでスターツアセットマネジメント(本社:東京都中央区)は、LiDARを使って賃貸不動産物件の入居者の退去修繕・リフォーム業務を簡単かつスピーディーに行えるクラウドBIMサービス「Re:BIM(リービム)」を開発し、このほどリリースしました。

このサービスは、LiDAR搭載の第3世代以降のiPad PROに対応したものです。

独自開発のLiDARアプリにより、既存建物の室内を点群データ化するのではなく、

ナ、ナ、ナ、ナント、

スキャン中に簡易BIM

モデルをどんどん作っていってしまうのです。(スターツグループのプレスリリースはこちら

iPad PROのLiDARでスキャンしていく(左)と、同時に画面内には簡易BIMモデルが表示されていく(以下の写真、資料:スターツグループ)

iPad PROのLiDARでスキャンしていく(左)と、同時に画面内には簡易BIMモデルが表示されていく(以下の写真、資料:スターツグループ)

スキャン中、建具や家具などがあるとアプリが自動的に「開口部」や「システムキッチン」などを認識して3Dモデル化していきます。

その3Dモデルにクラウド上で部屋名や建具の種類、仕上げ材などの属性情報を追加していきます。CADのような編集も行えるほか、梁を自動発生させることも可能です。

各部屋のBIMモデルは、クラウド上で一つの住戸モデルとしてまとめることができ、仕上げ面積や部材数量を計算できます。計測誤差は3%以内なのでかなり正確な見積もりが作れます。

さらに現場写真や修繕履歴などをBIMモデルとひもづけて記録することもできます。

各部屋の床、壁、天井などに仕上げ材の製品名や仕様などを設定する画面

各部屋の床、壁、天井などに仕上げ材の製品名や仕様などを設定する画面

各部屋のBIMモデルはクラウド上で一つにまとめることで、正確な間取り図モデルができる

各部屋のBIMモデルはクラウド上で一つにまとめることで、正確な間取り図モデルができる

驚くべきはそのスピード感です。従来のワークフローだと現場調査、現況図作成、見積もり作成まで、複数人で1週間程度かかっていましたが、Re:BIMの活用で、

30分程度に短縮

できることが確認されました。

これにより、退去修繕とリフォームに関する一連の業務時間は、従来に比べて約63%の削減が期待できるとのことです。

Re:BIMで作られた簡易BIMモデル

Re:BIMで作られた簡易BIMモデル

現場調査から見積書作成までわずか30分程度で行える

現場調査から見積書作成までわずか30分程度で行える

一度、作った簡易BIMモデルはクラウド上に登録、再利用できる

一度、作った簡易BIMモデルはクラウド上で地図情報と関連付けて保管でき、その次のリフォームでも活用できます。

このサービスは、国土交通省の「令和4年度 住宅生産技術イノベーション促進事業」に採択され、補助金を受けて開発されたものです。

リフォームでは現況図の作成が大きな負担となりますが、iPadのLiDARによってその部分が大幅に省力化されたのがこのサービスのポイントと言えるでしょう。

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