管理人のイエイリです。
人口約5万人の岐阜県恵那市にあるシノダックは、テント式倉庫などの製造から施工までを行う、従業員約30人の会社です。
同社では安全講習を行うに当たって、言葉の壁がある外国人実習生や長時間の受講が難しい高齢者もいるため、これまでのような座学では、言葉では理解しにくかったり、疲れて眠くなったりといった課題もありました。
そこで同社の女性役員が思いついたのは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
VRゴーグルで危険を体験
する安全講習を開発することだったのです。(シノダックのプレスリリースはこちら)
この女性役員は、「眠くならない勉強会がしたい」、でも「必要なことはキチンと伝えたい、社員にケガをさせたくない」という思いから、VR(仮想現実)ゴーグルを使った安全講習を思いつきました。
そして、メタバース制作会社と一緒に企画し、社長を説得して実現に至ったのです。
安全講習の場となるVR空間には、同社が施工するテント式倉庫や仮設足場が設けられています。
何人かの外国人実習生にVRゴーグルを着けてもらい、マンションの5階くらいの仮設足場からの転落をバーチャル体験してもらったところ、
あまりのリアルさ
に本人は絶叫し、周囲は爆笑し、予想以上のリアクションが返ってきたのです。
こうしたインパクトのある危険の体験によって、参加者は言葉の壁を乗り越えて、安全の大切さをしっかり理解し、脳裏に焼き付けたようです。
このVR安全教育用メタバースは非公開ですが、2023年11月8日~11日、ポートメッセなごやで開催される異業種交流展示会「メッセナゴヤ2023」の恵那商工会議所ブース(第1展示会場、小間番号:B-5)で、特別体験会を行う予定です。気になる方は出掛けてみてはいかがでしょうか。
また、同社はテント式倉庫を体験できる「シノダックバーチャルショールーム」(https://www.tent.ne.jp)も開設しています。
地方の小規模な建設会社でも、その気になればVRやメタバースなどの技術を、安全教育や営業に活用できることを、シノダックは証明したと言えそうですね。