管理人のイエイリです。
リコーは複数のステレオカメラを使って、道路のわだち掘れや平たん性などの計測を行う「路面性状モニタリングシステム」を2018年に開発し、ステレオカメラ方式では初めて、土木研究センターが実施する「路面性状自動測定装置の性能確認試験」に合格しました。(2018年9月13日の当ブログ参照)
そして翌2019年8月から、「リコー 路面モニタリングサービス」として、展開してきました。
同社はこのほど、このシステムをもとに、「リコー路面簡易点検支援サービス」を開発しました。
使用するステレオカメラをより小型・軽量化して1台とし、可搬式とすることでユーザーの自家用車に搭載し、
ナ、ナ、ナ、ナント、
計測走行を内製化
することができるのです。その結果、コストダウンにつながります。(リコーのプレスリリースはこちら)
ステレオカメラで撮影した路面の3次元画像から「わだち掘れ量」と「平たん性」を自動算出するほか、同時に撮影した輝度画像をAI(人工知能)で処理して「ひび割れ率」を算出します。
このほか、乗り心地の指標である「IRI」や、道路維持管理の総合的な指標である「MCI(Maintenance Control Index)値」のなど、様々な項目を算出できます。
装置は小型になりましたが、土木研究センターが実施する「2023年度路面性状自動測定装置の性能確認試験」で、ひび割れ、わだち掘れ、平たん性、距離の
4項目の昼間試験に合格
したのです。
装置が小型になったので、軽自動車にも搭載でき、生活道路などの細い路線の点検も行えます。
これまで道路の点検は、目視が中心でしたが、このような装置を使って効率的に路面舗装の状態を把握し、道路修繕の優先順位や時期をデータに基づいて決めるようにすると、道路の維持管理業務の生産性も高まりますね。
使ってみると、維持管理のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を実感できるに違いありません。