厳戒エリアにお掃除ロボが侵入?! 戸田建設とALSOKがロボットとセキュリティドアの連携に成功
2023年12月22日

管理人のイエイリです。

戸田建設の筑波技術研究所にこのほど、3つのセキュリティードアが設置され、ALSOKの警備・案内ロボット(REBORG-Z)と業務用清掃ロボット(PUDU CC1)を通過させる実験が行われました。

通路の片隅に設置されたフラッパーゲートを通過するロボット(以下の写真、資料:戸田建設)

通路の片隅に設置されたフラッパーゲートを通過するロボット(以下の写真、資料:戸田建設)

ゲートより低いお掃除ロボ(右)も無事通過

ゲートより低いお掃除ロボ(右)も無事通過

この実験の目的は、建物内で働く様々なロボットたちが、

ナ、ナ、ナ、ナント、

高セキュリティー

のエリアにも、安全に出入りできるようにすることなのです。(戸田建設のプレスリリースはこちら

セキュリティーレベルが異なるエリア間をロボットが通過するイメージ

セキュリティーレベルが異なるエリア間をロボットが通過するイメージ

最近、建物のロビーなどで清掃ロボや警備ロボが働いている現場を見かけることも、多くなりました。

その一方で、ロボットはセキュリティードアのロックを解除できず、背の低い小型ロボットはゲート通行を検知できないため、稼働エリアが限定されている、といった問題がありました。

このほか、2台のロボットが同じゲートを通過するときに制御ができない、ロボットと出入り管理サーバー間の通信で、標準化された規格がないのでロボットメーカーの開発コストがかさむといった課題もありました。

そこで今回の実験では、ロボットとビルのセキュリティーシステムを連携させる共通のインターフェース(RFA B 0002)と、セキュリティードアの開閉を制御する三菱電機の出入り管理サーバー(Ville-feuille(ヴィルフィーユ))を使い、2台のロボットがセキュリティーレベルが異なるエリア間を自律移動できることを確認しました。

ロボットとセキュリティードアの連携実験に使われたシステム

ロボットとセキュリティードアの連携実験に使われたシステム

と言っても、ビルのセキュリティードアの動作パターンは、災害時には開放するなど、様々です。

そこで、今回の実験では、人との共存や災害時の対応を含めた

合計20通りのシナリオ

を用意し、それぞれのケースでロボットと出入り管理サーバーの連携を確認しました。

戸田建設ではロボットと人が共存する「ロボットフレンドリービルディングデザイン」というビジョンを掲げており、2022年8月に設立された「ロボットフレンドリー施設推進機構(RFA)}の設立にも参画しました。(戸田建設のプレスリリースはこちら

ロボットと人が共存するビルのイメージ

ロボットと人が共存するビルのイメージ

同社は現在、東京・京橋に新本社ビルを建設中で、2024年秋にオープン予定ですが、このビルにも最新の“ロボフレ環境”を整備していくとのことです。人とロボットが同じように行き交うビルは、どんな風になるのか、完成が待たれますね。

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