奥村組が4Dデジタルツインシステムを開発! 工事のハイライトは“パラパラ動画”で記録に残す
2024年9月9日

管理人のイエイリです。

大きな建設現場の施工状況をリアルタイムに発信・記録したり、シミュレーションしたりする手段として、4Dデジタルツイン(デジタルの双子)は、強力な武器となります。

このデジタルツインを、クラウド上で共有すると、現場はもちろん、支店や本店、発注者や協力会社などの工事関係者も、わざわざ現場に足を運ぶことなく、施工状況がわかるので「移動のムダ」「連絡のムダ」などが大幅に減り、業務の生産性向上に大きく貢献します。

そこで、奥村組は、DTSインサイト(本社:東京都渋谷区)と共に、現場の過去、現在、未来をビジュアル化できる「4Dモデル・現場映像連携システム」を開発しました。

その名の通り、現場の構造物や重機、安全設備のほか周辺の都市モデルと、現場のWEBカメラ映像を、

ナ、ナ、ナ、ナント、

まとめてデジタルツイン化

し、工事関係者がWebブラウザー上で簡単に見られるシステムなのです。(奥村組のプレスリリースはこちら

工事現場の状況を4DモデルとWebカメラ映像によってデジタルツイン化する「4Dモデル・現場映像連携システム」の画面(以下の資料:奥村組)

工事現場の状況を4DモデルとWebカメラ映像によってデジタルツイン化する「4Dモデル・現場映像連携システム」の画面(以下の資料:奥村組)

このシステムは、奥村組独自の4Dシミュレーション技術と、DTSインサイトのIoT(モノのインターネット)プラットフォーム技術を組み合わせて実現しました。

4Dモデル上の任意の場所に、重機や安全設備などの3Dモデルを配置して、施工ステップに応じた施工シミュレーションと4Dモデル・Webカメラ映像の確認が簡単に行えます。

リアルな現実空間を記録するWebカメラ映像と、バーチャルなデジタルツイン空間を、まとめてシステム上で閲覧できる

リアルな現実空間を記録するWebカメラ映像と、バーチャルなデジタルツイン空間を、まとめてシステム上で閲覧できる

工事関係者なら、現場の映像をずっと残しておきたいところですが、クラウドストレージの容量にも限りがあります。

そこで、Webカメラの映像は、一定期間がたつと、自動的に“パラパラ動画”のような

タイムラプス動画

に変換し、データ容量を削減する工夫も凝らされているのです。

奥村組は、このシステムを道路橋の架け替え工事現場で使用したところ、遠隔地からでもリアルタイムに施工状況が確認できたほか、4Dシミュレーションで工事関係者を交えて施工計画や交通規制などの検討をスムーズに行えました。

今後はAI(人工知能)による画像分析機能の開発も検討しており、さらなる機能の向上を目指しています。

現場のリアルタイムな施工状況の把握、異常発見などは人間の肉眼だけに頼るのではなく、カメラ映像やAIなども活用していくのが、人手不足問題解消の方向性になりそうですね。

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