安藤ハザマが配筋検査の6割時短に成功! AIと3眼ステレオカメラで施工管理業務をオートメーション化
2024年12月4日

管理人のイエイリです。

鉄筋コンクリート工事で欠かせないのは配筋検査です。これまではカメラや小黒板、スケールなどを持って現場を回り、1カ所ずつ写真撮影や鉄筋径・本数の確認を行い、帳票に記録するといった「ひと手間」の連続でした。

この配筋検査の生産性を上げるため、安藤ハザマは滋賀県大津市で施工中の建物に、プライム ライフ テクノロジーズ(本社:東京都港区)が提供するAI配筋検査システム「CONSAIT(コンサイト)」を導入し、効果を測定しました。

CONSAITとは、ゼネコン21社からなる「配筋検査システム協議会」とプライム ライフ テクノロジーズが共同開発したものです。(2024年4月3日の当ブログ参照

AI配筋検査システム「CONSAIT」を現場で活用する施工管理者(以下の写真、資料:安藤ハザマ)

AI配筋検査システム「CONSAIT」を現場で活用する施工管理者(以下の写真、資料:安藤ハザマ)

その結果、現場管理業務の時間は、従来手法だと合計79時間54分かかるところが、CONSAITの活用によって合計31時間25分で済み、

ナ、ナ、ナ、ナント、

約60%の時間短縮

が実現できたのです。(安藤ハザマのプレスリリースはこちら

このシステムは、和菓子店舗「LAGO(ラーゴ)大津」となる2階建て鉄筋コンクリート造建物の1階から屋上までの柱・梁・スラブのほか、階段やパラペットなど地上躯体すべてに活用しました。

3眼ステレオカメラを取りつけた専用タブレット端末で柱や梁、壁、スラブの配筋状況を立体的に検知し、鉄筋径や本数、ピッチを自動計測し、帳票に記録しました。

鉄筋径や本数を自動計測し、帳票に記入するまでをオートメーション化したCONSAITの画面

鉄筋径や本数を自動計測し、帳票に記入するまでをオートメーション化したCONSAITの画面

定着長さや重ね継手長さなどは、ステレオカメラによる計測が難しいため、電子マーカーと電子黒板を使って配筋写真を撮影しました。これらの計測結果や配筋写真は、かぶり厚さなどの目視検査結果と一緒に平面図に関連付けて一元管理しました。

安藤ハザマはこのほか、従来の配筋検査手法のまま、事前準備や帳票整理をBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスで外注した場合の効果も測定しました。

その結果、

BPOで約40%の時短

が可能なことも確認しました。

従来手法に比べてCONSAITは約60%、BPOによる一部外注化で約40%の時短が可能になった

従来手法に比べてCONSAITは約60%、BPOによる一部外注化で約40%の時短が可能になった

CONSAITの活用によって、現場業務の大幅な時短が実現されたほか、作業所内のメンバー間で配筋写真や検査の進ちょく状況を共有でき、検査担当者と所長など他のメンバーとのコミュニケーションも効率的になりました。

さらに写真や検査記録は平面図上にひも付けてクラウドで一元管理されるため、各自のパソコンやタブレット端末でタイムリーに確認できるようになり、品質管理や工程管理も効率化されました。

これまで、施工管理者が「ひと手間、ひと手間」の連続で行っていた配筋検査や結果の報告、他業務での活用などが、CONSAITの活用で大幅にオートメーション化された効果は、60%の時短以外にも計り知れません。

CONSAITはこれまで協議会メンバーの21社に限定して提供されていましたが、2024年12月からは広く一般の企業にも提供が開始されます。

同12月11日~13日に東京ビッグサイトで開催される「建設DX展」のプライム ライフ テクノロジーズのブース(南展示棟4階、ブース番号:44-6)でも展示されますので、ご興味のある方はお出掛けください。

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