湖底を可視化!大成建設がダム工事用ロボ「T-iROBO UW」を開発
2014年7月31日

管理人のイエイリです。

日本では建設から50年以上が経過したダムが増えており、補修や補強のため多くのダムでリニューアル工事が計画されたり、実施されたりしています。

しかし、ダムのリニューアル工事は貯水水位を維持しながら行うため、大水深での潜水作業や大規模な仮締め切り、高い仮設桟橋の設置など危険な作業が付きものです。

こうした課題を解決するため、大成建設はダムのリニューアル工事用に水中作業ロボット「T-iROBO UW」を開発しました。

ダム湖面に浮かべた台船から湖底の地盤にシャフトを降ろし、シャフトに沿って

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

バックホー型ロボ

 

を昇降させて、様々な水中作業を遠隔操作で行えるものなのです。

ダム湖に浮かべた台船から湖底まで、シャフトに沿って昇降できる「T-iROBO UW」(資料・写真:大成建設。以下同じ)

ダム湖に浮かべた台船から湖底まで、シャフトに沿って昇降できる「T-iROBO UW」(資料・写真:大成建設。以下同じ)

栃木県佐野市の陸上競技場で確認試験中の「T-iROBO UW」

栃木県佐野市の陸上競技場で確認試験中の「T-iROBO UW」

水中ロボのアームには様々なアタッチメントを取り付けられるようになっており、砕岩や掘削といった作業から、ずり処理、精密測深、撮影までを、水上からの遠隔操作で安全、確実に施工できます。

ダム湖のように深い水深では、水の濁りや暗さで十分な視界が得られない場合もありますが、

 

現場を可視化

 

した情報化施工技術を使って安全に施工できます。

視界の悪い湖底でも現場を可視化する情報化施工技術で安全に施工できる

視界の悪い湖底でも現場を可視化する情報化施工技術で安全に施工できる

「T-iROBO UW」は今年の6月から7月にかけて、栃木県佐野市の陸上競技場で各種アタッチメントを使って作業性や施工能力の確認試験を行いました。

そして2015年2月には、国土交通省近畿地方整備局発注の京都府天ヶ瀬ダム再開発トンネル式放流設備流入部建設工事でいよいよ現場投入される予定です。

ちなみに、「T-iROBO UW」の「UW」はアンダー・ウオーターの頭文字だそうです。すると、今後、様々な「T-iROBO」がシリーズで開発されるのでしょうか。楽しみですね。

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