管理人のイエイリです。
土地の造成現場の測量には、ドローンによる空中からの測量、車載型3DレーザースキャナーのMMS(モービル・マッピング・システム)などが使われます。
しかし、ドローンやMMSで測れない部分は人間が地上型3Dレーザースキャナーを現場に担いで行って測量するしかありませんでした。
そこでライカ・ジオシステム(Leica Geosystems)は、普通のクルマが通れないような荒れ地でもスイスイと走れる新タイプの“MMS”を開発しました。
その名も「ペガサス・マルチスコープ(Pegasus:Multiscope)」というもので、単独で点群計測ができる同社の「ペガサス2(Pegasus:Two)」を
ナ、ナ、ナ、ナント、
無人走行の戦車型台車
に搭載したものなのです。
その特徴は、本物の戦車もビックリの機動力です。
時速25~35kmのスピードで走行し、傾斜角45度の坂を登れるほか、左右のクローラーを逆回転させてその場で旋回する「超信地旋回」も可能です。
ドローンと同じように、あらかじめ走行ルートを設定しておくと、現場内をくまなく走り回り、細かいところまで点群データを取ることができます。
このシステムに使われた台車は、エストニアのミルレム社(Milrem AS)という軍用車両メーカーが開発したUGV(Unmanned Ground Vehicle:無人車両)です。
サイズは長さ2100mm×幅2100mm×高さ980mmです。自重は850kgで、ほかに750kgの装備を搭載できます。
動力は幅広のクローラー内部にリチウムイオン電池のほか、ディーゼルエンジンを搭載しているため、
10時間連続稼働
できるのも強みです。
この台車は今後、工事現場での測量のほか、資機材の運搬や軽作業用としても期待できそうですね。