管理人のイエイリです。
土木、建築業界ではドローンで空撮した写真などをコンピューターで処理して、3Dモデルを作るフォトグラメトリー(写真測量技術)が幅広く使われています。
一般社団法人1964 TOKYO VRでは、この技術を使って
ナ、ナ、ナ、ナント、
1964年当時の渋谷
の街並みをVR化するプロジェクトを、2017年10月25日から進めているのです。
とは言え、工事現場で3Dモデルを作るように、空撮写真がふんだんにあるわけでもないので、現在、制作中の3Dモデルは、建物などの形があまり精度よく再現されていないようです。
そこで考え出されたのが、街並みや建物が写った当時の写真を、WEBサイトで広く一般から募集する方法です。1964年の前後10年を含む20年間に撮影された渋谷の写真を数多く集め、場所ごとに分類してフォトグラメトリーを行い、3Dモデルを作ろうというのです。
その作業を行うのが、「テックサポーター」です。3DCGソフトの使用経験者や勉強中の学生のほか、協力企業が手分けしてコツコツと3Dモデルを作っていきます。
このプロジェクトに技術協力しているのが、CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)ソフトベンダーの
オートデスク
です。
同社はクラウドサービス「ReCap Photo」を使って、これまで試行用に複数の企業や団体から受け取った白黒写真を3Dモデル化し、冒頭の3Dモデルを作りました。
その過程では、撮影方法や品質が異なる写真が多かったため、写真を選別したり、様々な方法で写真を補正したりして、より精度が高い3Dモデル作成を試行し、実施可能なワークフローを提案してきました。
なお、1964 TOKYO VRは、11月4日~5日に東京・代々木公園で開催される「くみんの広場 ふるさと渋谷フェスティバル」で特設ブースを設け、当時の写真を大募集するとのことです。写真はその場でスタッフがスキャンして返してもらえるようなので、懐かしい写真をお持ちの方は、この機会にVR化にひと役買ってみてはいかがでしょうか。