管理人のイエイリです。
空調設備の設計では、部屋で発生する熱負荷や、室外機と室内機をつなぐ冷媒配管長から補正計算を行って機器を選ぶなどの煩雑な作業が必要です。
そこで三菱電機は、この機器選定作業を自動化するため、「空調・換気機器設備設計支援アプリケーション」を開発し、2020年4月から無料で提供することになりました。
例えば、1台の室外機に複数の室内機を接続して系統を追加する作業を
ナ、ナ、ナ、ナント、
ドラッグアンドドロップ
で行えるといった具合に、設備設計を効率化できるのです。(三菱電機のプレスリリースはこちら)
三菱電機製の空調・換気機器なら、ドラッグアンドドロップなどの直感的な操作を行うだけで、膨大な技術資料を調べる作業から解放されます。
必要な熱負荷と配管の長さを考慮して最適な機器を自動選定してくれるのです。そのため、煩雑な配管長補正計算が不要になります。
換気機器の選定では、必要な風量と静圧などを考慮して、最適な機器を自動選定するほか、建築確認申請に必要な静圧風量曲線(P-Q曲線)も自動的に作成します。
そして、2020年度内には、ダイテックの総合設備BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)ソフト
CADWe’ll Linx上に
選定した空調・換気機器を自動配置し、BIMモデル上での設計作業を効率化する機能連携を行う予定です。
また、三菱電機も今後、省エネ性や快適性を向上させるために展開予定のBIM対応アプリと、今回の空調・換気機器の設計支援アプリを合わせて「MEL-BIM」シリーズとしてラインアップし、提供する予定です。
実際に販売されている製品をBIMオブジェクト化するマーケティング戦略が注目されていますが、空調・換気機器などの設備は技術計算も行える“生きたBIMオブジェクト”に進化させることで、製品の採用率もアップしそうですね。