BIMobjectと京都府がコラボ! 伝統工芸品のRevitファミリを世界に発信
2020年10月22日

管理人のイエイリです。

建材・設備などのBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)オブジェクトを無料でダウンロードできるサイト、「BIMobject Cloud」は、世界で約200万人の建築・内装関係者が利用する世界最大規模を誇っています。

同社の日本法人であるBIMobject Japan(本社:東京都新宿区)は、2020年10月12日に同サイトにユニークなコンテンツを掲載しました。

ナ、ナ、ナ、ナント、

京都の伝統工芸品

をBIMソフト、「Revit」のファミリとしてダウンロードできるようにしたのです。(野原ホールディングスのプレスリリースはこちら

「BIMobject Cloud」に掲載された京都の伝統工芸品(以下の資料、写真:BIMobject Cloudより)

象彦の花器「黒朱塗分小花生」の製品イメージとRevitファミリ

今回、掲載されたのは9社12製品で、茶道具や漆細工、織物など京都ならではの情緒を醸し出す品々ばかりです。

製品のイメージ写真をクリックすると、紹介ページに飛び、そこから必要なRevitファミリやテクスチャーなどをダウンロードできます。ダウンロードには無料の登録が必要です。

丸二の「からかみウォールパネル」の製品イメージ

製品紹介ページの「ダウンロード」ボタンをクリックすると、テクスチャーやRevitファミリの一覧画面が現れ、必要なものを選んでダウンロードできる

弘誠堂の焼き箔「百鶴」のイメージ写真(左)とダウンロードしたテクスチャー素材(右)

京都らしさを感じさせる茶道グッズもあります。例えば、伊と幸の「立礼(りゅうれい)台」は、椅子に腰掛けて行う茶道に使う道具です。

日本人でも、こんな茶道のスタイルがあることを知っている人は、きっとかなりの茶道通に違いありません。「で、いったい立礼台ってどんなものなの?」と思った人は、製品紹介ページからのリンクされているメーカーのウェブサイトで、詳しい解説を見ることでできます。

椅子式の茶道用具「立礼台」のイメージ写真

製品紹介ページからメーカーの伊と幸のウェブサイトに飛ぶと、詳しい解説を見ることができる

今回、京都の伝統工芸品を同サイトに掲載したのは、デジタル技術による地域の魅力発信に取り組む、京都府とのコラボレーションによるものでした。

その狙いはズバリ、京都の伝統工芸品を海外の住宅やホテル、商業施設などで、

インテリアとして採用

してもらうことなのです。

世界中の人が見ているサイトだけあって、ここに掲載されると時には短時間で製品が世界中に知れ渡ることもあります。

例えば、2019年10月に発売された野原産業の間接照明ユニット「N-PITA」のファミリが、掲載24時間後までに80回、約1カ月後までに93カ国で765回もダウンロードされたことがありました。(詳しくは、当ブログ2020年3月3日付けの記事を参照

一方、今後の課題としては、膨大なBIMオブジェクトの中から、世界の京都ファンにいかにこれらの製品を見つけてもらうかです。

試しにBIMobjectのトップページから「kyoto」というキーワードで検索してみたところ、検索に引っかかったのは5製品だけで、うち今回掲載された製品は2つしかありませんでした。

BIMobjectのトップページから「kyoto」というキーワードで検索した結果。今回、掲載された製品は2つしか出てこなかった

BIMオブジェクトのデータを使った、製品の宣伝や販売が増えてくるにつれて、BIMオブジェクトサイト内での「SEO対策」や「マーケティング戦略」も、必要になってきそうですね。

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