プレキャスト部材をスピーディーに最適分割! 長谷工がBIM連動システムを開発
2020年10月15日

管理人のイエイリです。

マンション分野で設計・施工一貫比率が100%近い長谷工コーポレーションでは、2012年から「長谷工版BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)」を開発し、活用しています。

また、超高層マンションの施工では、柱と梁の接合部を梁と一体化して工場生産する

柱梁接合部プレキャスト工法

を開発し、工期短縮や品質の安定化を図っています。

「長谷工版BIM」のイメージ図(以下の資料、写真:長谷工コーポレーション)

超高層マンションの一例、「ルミナリータワー池袋」(左)と、柱梁接合部プレキャスト工法の概要図(右)

柱梁接合部プレキャスト工法による施工風景

今後、ますます厳しくなる人手不足時代への対応策として、部材を工場生産するプレハブ工法が注目されていますが、構造分野においてこの流れを先取りする取り組みですね。

この柱梁接合部プレキャスト工法で、生産性を上げるための大きなポイントは、工場製作の際に各部材をどのような大きさや形で分割するかです。

大きすぎると部材を工場から現場に輸送するトレーラーに載せられなかったり、クレーンで持ち上げられなかったりします。

逆に小さすぎると、トレーラーでの輸送やクレーンでの揚重作業を何度も行わなければならず、現場で部材同士を接合する作業も増えてしまいます。

そのため、これまではトレーラーの積載可能な容量や重量、クレーンの吊り上げ可能重量、柱や梁の接合方法、設備の貫通部などを考慮して、部材の分割位置を検討していましたが、多くの時間と労力がかかっていました。

この分割作業を効率化するため、同社では長谷工版BIMと連動した「超高層PCa(プレキャスト)梁分割システム」を開発しました。

特別な専門知識や経験がなくても、梁寸法やコンクリート強度、継ぎ手の長さなどの施工条件を入力するだけで、梁分割のシミュレーションが可能になり、

ナ、ナ、ナ、ナント、

従来の半分程度の時間

で分割が行えるようになったのです。

PCa梁の分割シミュレーションのイメージ。青、赤、黄で分割する

トレーラーやクレーンで扱える部材の最大サイズを従来の半分の時間で検討できるようになった

さらに、このシステムと長谷工版BIMが連動して、PCa製作図などがなくても部材を工場で作れる「情報化生産」も可能になるそうです。

製作図なしでプレキャスト部材が作れるとは、まさに建設業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)と言えるでしょう。今後のマンション建設のワークフローが大きく変わっていきそうです。

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