グッドデザイン賞の点群で仕事がはかどる! 静岡の正治組がお宝ノウハウを公開
2020年10月14日

管理人のイエイリです。

静岡県交通基盤部が運営する3次元点群データサイト「VIRTUAL SHIZUOKA」は、2020年グッドデザイン賞に輝きました。

このサイトには、県内の工事で使われた点群データのほか、富士山南東部や伊豆半島の東部エリアの1050km2を、航空レーザーやMMS(モービルマッピングシステム)などで計測した膨大な点群データなどが収められています。

2020年度グッドデザイン賞を受賞した静岡県の「VIRTUAL SHIZUOKA」データセット(資料:静岡県)

そして、この点群データによって、静岡県内の建設工事がはかどっていることがこのほど明らかになりました。点群データをダウンロードし、道路や擁壁の設計を効率的に行うノウハウが、

ナ、ナ、ナ、ナント、

YouTube動画で無料公開

されているのです。

「VIRTUAL SHIZUOKA」の点群データを設計に活用するノウハウを公開している「土木ゆっくり解説」(以下の資料:「土木ゆっくり解説」より)

その動画は2020年10月に公開されたものです。

静岡県内の無料点群データをダウンロードし、精度を検証し、道路の平面図と重ねて3Dで道路の縦横断図や擁壁などの施工図を3Dで作成する手順が、3本の動画で「ゆっくり」と解説されています

解説で使用されているソフトは、スキャン・エックスの点群処理クラウド「スキャン・エックスクラウド」、建設システムの土木設計ソフト「SiTECH3D」、福井コンピュータの点群処理ソフト「TREND-POINT」と、すべて国産となっています。

まず「【ScanX】無料点群データとクラウド処理で捗りたい!【土木ゆっくり解説】」という動画では、道路の建設地点の点群を地図上で探し出してダウンロード。さらに樹木を取り除いて現況の地盤データを取り出すまでの手順をわかりやすく解説しています。

建設地点に合わせて点群をダウンロード

ダウンロードされた点群データ

樹木付きの点群データ。スキャン・エックスクラウドによって既に植生や地表面がクラス分けされている

地表面だけを取り出した点群データ

さらに点群に面を張ってTINデータにしたもの

続く「【SiTECH3D】設計データで(はかど)りたい!【土木ゆっくり解説】」という動画では、面を張った点群データを「SiTECH3D」に読み込んで道路の平面図と合体し、重力式擁壁やもたれ式擁壁を3Dで設計する手順をじっくり解説しています。

道路や擁壁などの平面図

3Dで擁壁を設計する手順の解説

また「【TREND-POINT】点群データで起工測量も捗りたい!【土木ゆっくり解説】」では、TREND-POINTを使って無料点群データと自社の地上型3Dレーザースキャナーで計測した点群を合体させ、精度を検証。現況地形の縦断面図や横断面図などを効率的に作成する手順を解説しています。

航空レーザー測量による無料点群と、自社で計測した点群を合体させたところ

青が自社計測の点群、緑が無料点群。高さ方向の誤差はわずか1cm程度であることが判明

現況横断面図の作成

現況横断面図の作成

これらの動画を作成したのは、静岡県伊豆の国市に本社を置く正治組

入社2年目の男性技術者

です。また、福岡でテレワークを行っている入社1年目の女性技術者も「【ゆっくり】静岡県の起工測量~墹之上急傾斜編~【実況】」という動画を作成し、公開しています。

これらの動画は初心者でもわかりやすく、ゆるい感じで作られているので、気軽にi-Constructionの神髄を学ぶことができます。

静岡県内の工事を行うときは、ぜひ、この動画を参考にして仕事を捗らせてくださいね。

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