管理人のイエイリです。
3Dスキャナーとして使えるAppleの最新型スマートフォン「iPhone 12 Pro」に注目が集まっていますが、3Dレーザースキャナー分野でも画期的な製品が登場してます。
下の写真は、ドイツのスタートアップ企業、NavVis社(NavVis GmbH。本社:ドイツ ミュンヘン)が開発した「NavVis VLX」という次世代の3Dレーザースキャナーで、このほど構造計画研究所が日本国内で販売を始めました。
写真を見ると三脚は付いていないし、台車もないし、どうやって据え付けるのだろうと思ってしまいますね。
それもそのはず、
ナ、ナ、ナ、ナント、
人間が着て歩く
ために作られた3Dレーザースキャナーだからなのです。(構造計画研究所のプレスリリースはこちら)
このNavVis VLXは、重さ9.3kgでサイズは高さ108×幅33×奥行き56cmです。
最大100m離れたものを計測できるレーザースキャナーを2台搭載しており、それぞれ毎秒30万点の点群計測を行います。
従来の地上型レーザースキャナーで工事現場やプラント施設など、複雑なものを計測するためには何度も機器を据え変える必要があるため、計測に非常に時間がかかっていました。
そこでNavVis VLXは人間が着用して足場や階段、配管・ダクトなどが入り組んだ場所などを歩き回るだけで、現場を短時間で計測できます。
計測後の後処理もスピーディーに行えるため、大幅な効率化を実現しました。
現場の環境にもよりますが、点群の相対精度は8mmと、据え置き型の機器と同等レベルです。また、計測中に既知点(Ground Control Point)の座標を読み込むことで、さらに精度を上げることも可能です。
このほか、20メガピクセルのデジタルカメラを4台搭載しており、
360度パノラマカメラ
として映像を記録することができます。
これで1日1回、現場を歩き回って点群を記録しておくと、現場の測量や出来形管理などをかなりテレワーク化できそうですね。
構造計画研究所によると、この製品は大好評とのことで、2020年10月30日に2回目のウェビナーを行うそうです。ご興味のある方は参加してみてはいかがでしょうか。