3眼カメラによる配筋検査で“生産性10倍”に! 清水建設とシャープが開発
2020年10月20日

管理人のイエイリです。

鉄筋コンクリート構造物の工事では、コンクリートを打設する前に行う配筋検査が非常に重要です。

これまでは配筋にスケールをはわせて写真に撮るというという、人手に頼った方法で行われていました。そのため検査帳票の作成や用具の準備のほか、自主検査や発注者の立会検査など多くの手間ひまがかかっていました。

この検査の精度を維持しつつ、効率化しようと考えた清水建設とシャープは、「3眼カメラ配筋検査システム」を開発しました。

現場の配筋を

ナ、ナ、ナ、ナント、

3眼カメラで撮影

するだけで、配筋検査が完了してしまうのです。(清水建設のプレスリリースはこちら

3眼カメラ配筋検査システム用のカメラ(写真:シャープ)

3眼カメラによる配筋検査風景。スケールや黒板などはもう持ち歩かなくてもよい(以下の写真:清水建設)

このシステムは、3眼カメラとシステム制御ソフトからなっています。

3つのカメラで配筋状態を異なる方向から撮影すると、画像データの3次元情報が取り出せます。

そして制御ソフトが画像から鉄筋を抽出したうえ、縦・横方向の鉄筋径や配筋の平均間隔、本数、重ね継手の長さやかぶりを自動計測します。検査結果の表示までにかかる時間はわずか7秒です。

計測精度は鉄筋径で±1mm、配筋の平均間隔で±5mmと、工事管理基準内に収まっています。二段配筋など複雑な配筋検査にも対応できます。

一度に撮影できる範囲は1m四方ですが、複数の撮影結果を合成して広い検査結果にまとめることもできます。

さらに検査帳票の自動作成や、検査結果とCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)の配筋図データを重ね合わせて色分け表示することも可能です。

このシステムは東北中央自動車道 東根川上部工工事で初採用されました。国土交通省の発注工事で、デジタル化された配筋検査システムが採用されたのは今回が初めてです。

東根川橋上部工工事における発注者の立会配筋検査で使われた3眼カメラ配筋システム

このシステムを使うと、従来の検査方法に比べて、人員と時間がそれぞれ3分の1以下になります。

ということは、検査に要する人工(にんく)は1/3×1/3=1/9以下ということになり、

労働生産性は約10倍

になる計算です。

鉄筋コンクリート工事の現場にとっては、大きな生産性向上ですね。

この鉄筋検査システムは、国交省のPRISM(建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト)の取り組みによって誕生したものです。

今後、東北地方整備局発注の国道45号線新思惟大橋上部工工事でも、3眼カメラ配筋検査システムの採用が内定しているとのことです。

今回のシステムは写真測量の技術を使って鉄筋を3D化していますが、最近はiPhoneやiPadでも3D計測が行えるようになってきました。

工事写真を3D写真や点群データ化することで、人手に頼っていた作業を自動化し、生産性向上を実現することができそうですね。

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