管理人のイエイリです。
iPhone ProやiPad ProのLiDARという3Dスキャナー機能を使って、建物や現場を点群計測するアプリはいろいろとあります。
その中でも、nat(本社:東京都港区)が開発・運営する「Scanat」は、現場を3Dスキャンするだけではなく、2D間取り図に自動変換する機能が付いており、点群計測から図面作成までをシームレスに行えるのが特長です。(詳しくは2023年6月12日付の当ブログ参照)
しかし、計測作業は人間がiPhoneなどを手に持って行うため、高所の壁などを計測するのは難しい面がありました。
この問題を解決するため、同社とアイ・ロボティクス(本社:東京都渋谷区)は、
ナ、ナ、ナ、ナント、
iPhoneをドローンに搭載
し、現場を飛行させながら点群計測する技術を開発したのです。(アイ・ロボティクスのプレスリリースはこちら)
使用するドローンはアイ・ロボティクスが独自に開発した機体で、GNSS(全地球測位システム)がない場所や目視による飛行に特化しています。だれでも一定の研修を受ければ、操作できます。
まず、周囲の安全確認を行い、目視でドローンを飛行させて点群計測を行います。iPhoneで計測したデータは、そのまま現場でストリーミングによって閲覧でき、5Gなどの回線を使ってクラウドサーバーにデータを転送・共有できます。
iPhone 14 Proを搭載した場合、約7分間の飛行が可能です。計測したデータは、点群データやメッシュデータ、CADデータ(有償)で出力できます。
十分な安全確認が行える場合は、「ワンオペ」での高所計測も可能です。また、Scanatの使用範囲も、高所の現地調査を必要とする外壁塗装や修繕工事まで広がりました。
高所の気象条件や気圧の変化は、計測機器の精度に影響を及ぼす可能性があります。またGNSSが届かない場所では、正確な位置情報を得ることが困難な場合もありました。
そこで両社の技術を結集し、これらの課題を解決した結果、
高所での測定誤差2%以内
という驚異的な精度と信頼性を確保したとのことです。
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