管理人のイエイリです。
山岳トンネル工事の無人化に注力する西松建設は、掘削最前面の「切羽」の写真撮影や掘削断面の計測などを遠隔化する計測台車を、ジオマシンエンジニアリング(本社:東京都荒川区)と共同開発しました。
台車に搭載されたカメラの映像を見ながら、人間が台車の停車位置から切羽までを遠隔操作できるようにしたものです。(2021年5月26日の当ブログ参照)
この台車にこのほど、AI(人工知能)開発企業、アラヤ(本社:東京都千代田区)の技術が加わり、
ナ、ナ、ナ、ナント、
日々の計測を自動化
するロボットへと進化を始めたのです。(西松建設のプレスリリースはこちら)
トンネル内の駐機場所から、自動的に切羽まで移動し、切羽面の写真撮影や2D LiDARによる断面形状の計測を行い、作業が終わるとARマーカーを張った駐機場まで自動的に戻ります。
障害物などはこれまで、人間が映像を見ながら避けていました。
今回、自動運転化するために複数のLiDARやカメラ、制御用PCを搭載しました。LiDARで取得した点群から、「SLAM」という位置推定技術によって、トンネル壁面や障害物、重機、人などを認識し、ぶつからないように自動運転します。
装置の起動や計測作業といった重要な部分は、人間がタブレットで遠隔操作することを基本にしますが、途中の移動部分は自動運転に切り替えて、移動作業の生産性を高めます。
ドローンで言えば、離陸や着陸などの重要部分は人間のパイロットが行い、長い時間を占める途中の飛行部分は
オートパイロット装置
で自動化するのに似ていますね。
西松建設では今後、現場や実験ヤードで試行を重ね、改良していくとともに切羽写真の撮影や切羽の計測作業全体の自動化を目指します。
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