管理人のイエイリです。
国土交通省が展開する「i-Construction」施策は、設計・施工へのCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)や情報化施工などの3D関連技術の導入から、インフラ分野へのデジタルトランスフォーメーション(DX)へと、進化しつつあります。
この動きを受けて、福井コンピュータは2020年12月15日、同社のCIMコミュニケーションシステム「TREND-CORE」シリーズの最新版を発売することになりました。
中でもホットな話題は、建設VR(バーチャルリアリティー)システム「TREND-CORE VR」に
ナ、ナ、ナ、ナント、
VR空間でのオンライン会議
機能が搭載されたことでしょう。(福井コンピュータのプレスリリースはこちら)
これはインターネットを利用した「遠隔地同時仮想体験機能」といもので、VR空間内に遠隔地にいる複数の参加者が集合し、お互いがVR空間のどこにいるのかをアバターで認識しながら、オンライン会議ができるものです。
VRデータは、同社のクラウドサービス「CIMPHONY Plus」によって共有・利用します。
VR空間でのオンライン会議が可能になったことで、JVや協力会社間での「遠隔施工検討」や、災害復旧の「遠隔現地調査」「遠隔事前協議」などがやりやすくなりました。
VR空間内で具体的な箇所を共有しながら会議できるので、「移動のムダ」だけでなく「資料作成のムダ」を大幅に削減されそうですね。
また、「TREND-CORE」には、「3次元モデル表記標準(3Dアノテーション)」や「BIM/CIMモデル等電子納品要領」のほか、
ICT法面工
といったi-Constructionの最新基準や要領に対応する機能が搭載されました。
気になるお値段ですが、「TREND-CORE VR」はサブスクリプション方式で年額18万円(税別。以下同じ)、「TREND-CORE」はライセンス販売で60万円からとなっています。
国土交通省では、当初の計画を2年前倒しして、2023年度に公共工事でのBIM/CIMを原則適用することをめざし、要領や基準などの整備を急ピッチで進めています。
法面工のような複雑な形をした構造物まで、i-Constructionが適用される時代になるとは、土木の3D活用もますます本格化してきましたね。施工者側でも、BIM/CIMを自社の利益になるように活用する戦略が求められています。