“VR国総研”がオープン! 建設DX実験フィールドやテストコースをバーチャル見学
2021年6月30日

管理人のイエイリです。

茨城県つくば市にある国土交通省 国土技術政策総合研究所(以下、国総研)の旭庁舎は、広大な敷地に様々な研究施設やテストコースなどが設けられ、日本の土木技術を支える一大拠点となっています。

皆さんの中にも、ここにちょくちょく来られる人は結構、多いのではないでしょうか。しかし、私のように正面玄関脇の研究本館だけに寄って帰ってしまうのであれば、その全貌を知ることはできません。

こうした人でも、国総研のすみずみまでを好きなときに見学できる「VR国総研」がこのほどオープンしました。

VR国総研のウェブサイト(資料:VR国総研より)

巨大な国総研の施設を、

ナ、ナ、ナ、ナント、

丸ごとデジタルツイン化

し、クラウドで無料公開しているのです。(フォーラムエイトのプレスリリースはこちら

このVR国総研は、フォーラムエイト(本社:東京都港区)が同社のバーチャルプラットフォームシステム「F8VPS」を使って開発したものです。

おなじみの研究本館(特記以外の写真、資料:フォーラムエイト)

VR国総研に再現された研究本館の3Dモデル。まるで現地に行ったかのようです

これまで研究本館の建物しか行ったことのない私は、正面玄関から奥へと進んでいきました。するとすぐに、高速道路のような舗装道路があったのです。

その道路をしばらく進んでいくと、道路脇には水理実験施設の建物や門形クレーンのようなものや、長大な「実大トンネル実験施設」が次々と姿を現しました。研究本館の奥に、こんな巨大実験施設があったとは、ビックリです。

研究本館の奥には高速道路のようなものがあった(資料:VR国総研より)

道路を進んでいくと実大トンネル実験施設があった(資料:VR国総研より)

VR国総研のいいところは、空も飛べることです。今度は離陸して、北の端まで飛んでいきました。するとそこには先ほどの道路がテストコースのように大きなカーブを描いていました。

そのカーブの内側には、国交省が2021年6月28日に記者発表したばかりの「建設DX実験フィールド」のエリアもありました。

敷地の北側を見下ろしたところ。道路は大きなカーブを描いていた(資料:VR国総研より)

カーブにはサーキット場のようにカントも付いていた(資料:VR国総研より)

カーブの内側には「建設DX実験フィールド」を発見(資料:VR国総研より)

建設DX実験フィールドの脇には、動画再生でよく使われる▲印がありました。試しにクリックしてみると、「ボラード」と呼ばれるクルマの侵入防止柵に、実物のクルマを衝突させて強度を確かめるという迫力満点の動画が上映されました。

実際に現地を見学しても、なかなかこうした実験風景にはお目にかかれないので、貴重な体験でした。

「ボラード」と実車を使った衝突実験の迫力ある動画(資料:VR国総研より)

上記の体験は、自宅や職場のパソコンからVR国総研にアクセスすれば、誰でも体験できます。

しかし、リアルな国総研では、さらにスゴイ体験ができる施設が導入されました。

それは、フォーラムエイトが開発した

大型4KVR立体視

ができるドライブシミュレーターなのです。

国総研に導入された大型4KVR立体視ドライブシミュレーター(写真:フォーラムエイト)

正面、左右、路面に設けられた大型4面スクリーンに高解像度の映像を映し出し、3Dメガネを着けて運転席に座ると路面や周囲の風景が立体的に見えます。

これで先ほどのテストコースをぶっ飛ばすと、さぞかし爽快でしょうね。

このほか、国総研にはVR国総研のデータを3Dプリンターで出力した模型も展示されています。

3Dプリンターで作成した模型

模型の元となったVR国総研の3Dモデル(資料:VR国総研より)

これだけ巨大な研究施設のVR(バーチャルリアリティー)モデルが、クラウド上でサクサク見られるとは、技術の進化に驚かされます。

見学者も楽しみながらあちこちを見ているうちに、国総研全体を理解できるので、有効な広報手段と思いました。

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