管理人のイエイリです。
施工管理業務を手軽にテレワーク化する手段として、クラウドとスマートフォンを使った施工管理アプリが注目されています。
ダイテック(本社:東京都中央区)が開発・販売するクラウド型施工管理アプリ「現場Plus」もその一つ。住宅の建設業務で使われる工程表や図面、工事写真などの情報をデジタル化し、クラウドで一元管理することで、現場に足を運ばなくても、様々な施工管理業務を行えます。
テレワークでスムーズな施工管理を行うためには、現場の人がこまめに写真などをクラウドにアップする必要があります。しかし現場での作業が忙しいと、ついつい写真の更新が滞ってしまい、テレワークしている側がイライラしてしまうこともありそうですね。
そこで同社はこのほど、このイライラ感を解消してくれる新機能を「現場Plus」に搭載することを決めました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
アバターロボを遠隔操作
して、現場を歩き回らせて現場の状況をリアルタイムに把握できるのです。
使用するアバターロボットは、神奈川県藤沢市に本社を置くスタートアップ企業、log build(ログビルド)が開発した「Log Kun」です。(詳しくは、2021年6月28日付けの当ブログ記事を参照)
3輪式の台車の“頭部”にタブレットやカメラ、360°パノラマカメラなどを搭載し、遠隔操作で現場を歩き回らせることができます。
テレワークしている現場監督は、必要に応じてアバターロボに現場を歩き回らせて、リアルタイムに写真を撮ったり、職人さんと音声通話やチャットでコミュニケーションを図ったりできます。
「現場の人が情報をアップしてくれない」となげくことなく、自分自身で必要な現場情報を取りに行けるので仕事もはかどりそうですね。
さらに、現場Plusは、360°カメラやスマートフォンで現場情報を
カンタンにVR Photo化
するlog buildの現場VR空間化アプリ「Log Walk」とも連携することになりました。
こちらは現場を撮影した360°写真を使って現場のVR(バーチャルリアリティー)空間を作り、その中をバーチャルに歩き回りながら施工管理が行えるようにしたものです。
写真は、敷地調査から基礎工事、上棟、内装、竣工まで時系列でクラウド保存できるので、過去の状況を確認したり、現場の写真に付せんを張り付ける感覚で指示を出したりすることが可能です。
これらの機能を実現するため、Log buildとダイテックは協業を開始しました。
今後のアップデートでは、Log Walkで取得した現場情報をAI(人工知能)で解析し、工事の進捗(しんちょく)率などの自動把握機能や、VR空間上での計測機能も提供していく予定です。
施工管理業務のテレワーク化では、テレワーク側の人には「現場の情報が知りたい」というニーズがある半面、現場側の人には「現場の情報をクラウドにアップするのは面倒」という負担感もあります。
そんな相反するニーズと負担を解消するうえで、テレワーク側の人が自分自身で必要な情報を必要な時に取りに行ける仕組みは今後、ますます重要になってくるでしょう。
アバターロボのほか超小型ドローン、ロボット犬などを使ったシステムも今後、出てきそうですね。
ダイテックとログビルド、福井コンピュータアーキテクトは、これらのソリューションを紹介するオンラインイベント「現場リモート管理 施工から安全管理まで360°死角なし」を、2021年8月24日(火)に開催します。ご興味のある建設会社の方は、どうぞ!