管理人のイエイリです。
空調・換気設備の実施設計業務は、膨大な技術資料や計算を必要とする大変な作業が必要です。
最適なスペックの機器を選ぶ場合には、カタログを見る前に、設計者が各部屋の熱負荷や配管の長さ、換気に必要な風量や静圧などを計算することが求められます。
また2D図面では配管位置などの設計者の意図が施工者に正しく伝わらずに、現場では設計と実際の配管位置が違っていることもあり多くの調整作業が発生していました。
こうした問題を解決しようと、三菱電機は自社の「空調・換気機器設備設計支援アプリケーション」と、NYKシステムズ(本社:東京都中央区)の設備設計用BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)ソフト「Rebro」を、
ナ、ナ、ナ、ナント、
Excelデータで連携
するシステムを開発したのです。(三菱電機のプレスリリースはこちら)
このシステムはまず、Rebroが出力した部屋情報をExcel形式で「空調・換気機器設備設計支援アプリケーション」に取り込みます。部屋情報をいちいち手入力する必要がないので、入力がスピーディーかつ正確に行えます。
そしてアプリケーションで三菱電機製の空調・換気機器を選びます。このとき送風機の選定では、圧力と送気量の関係を表した「P-Q曲線」を参照して、最適なスペックの機器を選ぶというように、技術者が資料を参照しながら行っていた作業も自動的に行います。
その結果を再びExcel形式に書き出して、Rebroに取り込むと、空調・換気機器のBIMモデルが
Rebro上に自動配置
してくれるのです。
Rebroと三菱電機の空調・換気設計アプリとの連携は、2021年12月に開始されます。設備設計者の仕事は、これで大幅に楽になり、生産性も向上しそうですね。