管理人のイエイリです。
会沢高圧コンクリート(本社:北海道苫小牧市)と言えば、建設用3Dプリンターを早くから導入し、公衆トイレの建屋建設などを実践している先駆的な企業として知られています。(詳しくは、2020年10月9日付の当ブログ記事を参照)
同社とその子会社である建築設計事務所、ADAAC(本社:東京都新宿区)は、昨日(2021年12月6日)から8日まで東京ビックサイトで開催されている「建設DX展」に出展しています。
展示品は、当然、3Dプリンターと思いきや、
ナ、ナ、ナ、ナント、
SYNCWORLD
という巨大デジタルツイン構築構想だったのです。
SYNCWORLDとは、現実世界のフィジカルツインと、仮想空間のデジタルツインが、リアルタイムに同期し続ける世界のことです。
具体的には、建物や社会インフラなどの3Dオブジェクトを、公共座標系にひもづけてクラウド上で管理し、必要な時、必要なものを引き出して使えるようにすることを目指しています。
そのデータ管理と、必要な演算能力を提供するのが「SYNCWORLD ENGINE」というクラウドシステムの集合体です。
もちろん、日本全国の3Dオブジェクトをすべて1社で管理するのは到底無理ですので、SYNCWORLD ENGINEは自律分散型のシステムとして、無数のクラウドが連携する仕組みとなっています。
しかし、このシステムの命とも言える3Dオブジェクトを、誰が作り、クラウドに登録するのでしょうか。
その「エコシステム」を支えるのは、
トークン
という“仮想通貨”です。
3Dオブジェクトを作り、SYNCWORLD ENGINEに提供する人(Twinnerと呼ばれる)は、リアルタイムな3Dオブジェクトをクラウドに提供すると報酬としてトークンがもらえます。
また、SYNCWORLD ENGINEの3DオブジェクトをAPIを通じて利用する人は、利用料としてトークンを払います。
これらの管理には、ビットコインなどの暗号資産などの取引履歴を管理する「ブロックチェーン」という仕組みを使います。
こうした概念だけでは、いったい、どんなことにこのクラウドシステムが使えるのか、チンプンカンプンな人がほとんどでしょう。
そこで、会沢高圧コンクリートのブースでは、SYNCWORLD ENGINEを使って、プレキャスト部材の施工管理を行うアプリや、HoloLensでドローンが自律運行するMR(拡張現実)システムという、わかりやすい展示品を用意して説明しています。
ご興味のある方は、ぜひ、建設DX展にお越しいただき、会沢高圧コンクリートのブース(小間番号:12-6)をのぞいてみてはいかがでしょうか。ついでに弊社、建設ITワールドのブース(同:6-26)にもお立ち寄りくださいね。