管理人のイエイリです。
セレンディクス(本社:兵庫県西宮市)と言えば、先日、日本で初めて3Dプリンターで球形の住宅を、24時間以内で建設することに成功したことで知られます。(詳しくは、2022年3月9日付の当ブログ記事を参照)
球形の住宅は単身者や別荘にはいいかもしれませんが、夫婦で暮らすにはちょっと狭いような気もします。
そこで同社は、一般ユーザー向けの3Dプリンターに最適な住宅開発として、「フジツボモデル」を建設するプロジェクトを新たに立ち上げました。
今回は、
ナ、ナ、ナ、ナント、
慶應義塾大学とコラボ
し、研究・設計と監修を依頼し、2022年秋にプロトタイプの完成を目指しているのです。(セレンディクスのプレスリリースはこちら)
フジツボモデルとは、60代の夫婦2人で暮らすことを想定した家で、鉄筋コンクリート(RC)造の平屋建てで延べ面積49m2、高さ4mを想定しています。
同社とコラボするのは、慶應義塾大学 環デザイン&デジタルマニュファクチャリング創造センターです。
国内外で建設用3Dプリンター研究の第一人者として知られる田中浩也教授が全体監修を行い、住宅設計を益山詠夢 特任准教授が、技術監修を松岡康友 特任准教授がそれぞれ担当します。
今回のプロジェクトでは、技術面、居住面、価格面の3つの分野で開発目標を立てました。
技術面では、日本の建築基準法に準拠することや、24時間以内で施工が完了すること、人の作業を不要とする単一素材で複合機能を持たせることを目指しています。
居住面では、30~100m2の広さに対応すること、高い天井がある1階建ての平屋であること、そして構造強度や耐火性、耐水性、断熱性が確保できることが目標です。
そして価格面では、通常の住宅価格
10分の1
で、クルマが買える500万円を目指しています。
フジツボモデルは、前回の球形住宅と同じく、百年住宅の小牧工場内に建設される予定です。
これが実現すれば、住宅建設の省人化として、プレハブ工法に並んで3Dプリンター工法が存在感を増してきそうですね。