管理人のイエイリです。
長野県内を走る上田電鉄別所線の千曲川橋梁は、令和元年東日本台風による増水で落橋しました。
大正13年(1924年)に架けられ、「赤い鉄橋」として地元に親しまれてきたこの橋は、東急建設によって復旧工事が行われ、約1年5カ月後に見事、復活を果たしました。
しかし、使える資料は約100年前の図面しか残っていませんでした。そこで東急建設は、
ナ、ナ、ナ、ナント、
点群や3次元CAD
そして360度写真などのデジタル技術をフルに活用し、この難工事を完成させたのです。
まずは落橋した千曲川のトラスや橋脚部分を3Dレーザースキャナーによって点群計測し、トラスの形状や橋脚の傾きなどを測定しました。そして橋の部材は最大限に再利用することを前提に、橋を解体しました。
これらのデータを利用して、3次元CADソフト「SketchUp」によって、架設手順や足場材などの仮設を計画しました。トラスや橋桁と仮設材が干渉しないように、モデリングが行われ、現場でも同様に施工を進めていきました。
こうした努力の結果、工事は無事完成し、落橋から532日後の2021年3月28日、電車の運行が再開されたのです。
この難工事に挑んだ土木技術者の奮闘は、このほど「繋げる~赤い鉄橋を蘇らせた工事の記録~」という記録映画にまとめられ、
YouTubeで無料公開
されました。
映画は約25分間で、最新のデジタル技術を活用した工事の計画から実際の施工、土木技術者たちの苦労、そして工事に対する地元の熱い期待がまとめられています。昼休みなどにご覧になってはいかがでしょうか。
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