管理人のイエイリです。
3Dレーザースキャナーやドローン、スマホのLiDARなどで現場の点群データを計測し、デジタルツイン(デジタルの双子)として施工管理や維持管理に活用する動きが加速しています。
ただでさえ巨大な点群データですが、その“王様”とも言えるのが、MMS(モービルマッピングシステム)です。
全長数十kmにものぼる道路や鉄道などを、3Dレーザースキャナーやカメラを搭載した車両で走行し、沿線の周囲を丸ごと点群データや写真で記録できるのです。
ただ、MMSで計測した点群データは膨大なため、保存・整理や活用となるとハイスペックなワークステーションが必要となり、大変です。
そこで測量大手のパスコは、「PADMS-Net(パダムスネット)」というシステムを開発・発売しています。
MMSなどで計測した膨大な点群データなどを
ナ、ナ、ナ、ナント、
ナマのままWeb上で活用
できるのです。
このシステムの機能としてはまず、3D点群データと他のデータを重ねて見られる「重畳機能」があります。
例えば、点群データをGIS(地理情報システム)と重ねて見たり、現場の写真と重ねて見たりすることで、点群だけでは分かりにくい現場の位置関係や色、質感などを把握できます。
視点を画面上でいろいろと変更できるので、現地に行かなくても現場状況を正確に把握できます。
このほか、高精度の3D点群データ上で高さや幅、面積、勾配などを計測する機能や、点群上の任意の場所に付せん感覚でメモを残して他ユーザーと共有できる「メモ機能」もあります。
そして、このほど「PADSM-Net」に
API連携機能
が追加されました。
これを使うと、道路や橋梁、付属施設などの台帳画面や、道路占用システムに、PDMS-Netの3D点群データや360度写真を埋め込むことができるようになり、台帳がぐっとわかりやすくなるのです。
点群データがクラウド上でこれだけ手軽に使えるようになると、点群をデジタルツインとして施工管理や維持管理の様々な業務を行い、「移動のムダ」を大幅に減らせそうですね。
複数の人がこの点群の中に入り込んで、オンライン会議ができるようになると、「メタバース施工管理」なども実現できそうです。