スマホと水上ドローンで水底測量! あの、さくらインターネットが測量界にイノベーション
2022年12月12日

管理人のイエイリです。

さくらインターネット(本社:大阪市北区)といえば、インターネットが普及し始めた当初からの老舗プロバイダーとして知られています。

「『やりたいこと』を『できる』に変える」という企業理念を掲げる同社は、AI(人工知能)向けの「高火力GPUサーバー」やIoT(モノのインターネット)構築用の「モノプラットフォーム」など、ユーザー目線に立ったユニークなサービスを提供しています。

そして、同社の社内組織であるさくらインターネット研究所は、最近、土木インフラ向けの技術開発にも乗り出しています。

河川や湖沼などの水中調査を自動化するため、

ナ、ナ、ナ、ナント、

水上ドローンとスマホ

による測量システムを開発し、水底の高精度地図作成を行う実証実験に成功したのです。(さくらインターネットのプレスリリースはこちら

水上ドローンとスマホによって河川・湖沼の高精度地図を作成する全体イメージ(以下の資料、写真:さくらインターネット)

水上ドローンとスマホによって河川・湖沼の高精度地図を作成する全体イメージ(以下の資料、写真:さくらインターネット)

今回、試作した水上ドローンは、スマートフォンを通じて制御し、スムーズな航行ができました。搭載したソナーにより、川底の地形や水生生物の活動痕跡を画像として出力できます。

さくらインターネット研究所では、「湖沼測量」というよりも「時空間上の情報収集と解析」というスタンスで、様々なデバイスやセンサーを使った水中調査に取り組んでいます。

同社は2020年10月、リモート接続ソリューションを提供する世界的企業、TeamViewerジャパン(本社:東京都千代田区)と共同で、水中調査のリアルタイム情報共有に向けた実証実験を行い、成功しています。(さくらインターネットのプレスリリースはこちら

2020年に行った水中調査の実証実験で使われた機器類

2020年に行った水中調査の実証実験で使われた機器類

ソナーからのデータをもとに作成した湖底の地図

ソナーからのデータをもとに作成した湖底の地図

面白いのは、水中を計測するソナーに、

魚群探知機を使用

していることです。

水中調査の利用イメージ。魚群探知機のデータを携帯回線によって、遠隔作業者もリアルタイムに共有できる

水中調査の利用イメージ。魚群探知機のデータを携帯回線によって、遠隔作業者もリアルタイムに共有できる

魚群探知機による湖底の測量と言えば、中央開発(本社:東京都新宿区)も「Nソナー」というシステムを開発し、国土交通省のNETIS(新技術情報提供システム)の「普及促進技術」に登録されています。(2022年8月2日付の当ブログ記事参照

今回、さくらインターネット研究所が開発した水上ドローンは、機器を小型化し、無人航行できるようにした点が進化のポイントのようですね。

(Visited 1 times, 1 visits today)

Translate »